どんなバラ?
1560年以前にはすでに知られていました。
カップ型の中輪花。25弁ほどのカップ型となる中輪花。
なんといっても芳醇な香りが特徴的です。ダマスク香、オールドローズ香などと呼ばれていますが、このダマスク香が一般的に言うバラの香りです。
澄んだライト・ピンクの花色。明るい葉色、150㎝から200㎝ほどの高さのボリュームのあるシュラブとなります。ロサ・ダマスケナは春のみの一季咲き、そのため一般的にはサマーダマスク(Summer Damask)と呼ばれています。別の項で解説していますが、実は秋にも咲く、二季咲きのオータムダマスク(Autumn Damask)もあります。
どれだけ古い?
上にあげたのは、1597年に刊行された園芸書のの記述です。その時代にはすでに知られていたことが分かりますが、実際にはこの記述からはるかにさかのぼった時代に、すでに知られていました。
花色:ライトピンク
花形:35弁前後、カップ型または丸弁咲きの大輪花
香り:濃厚
樹形:明るい色調の艶消し葉、優雅にアーチングするシュラブ
サマーダマスクのこのような特徴がダマスクの典型とされることになりました。
育種史上の重要性
サマーダマスクはイングランドに自生する原種、白花のカニナ(R. canina)と自然交配し、白あるいは淡いピンクに花咲くアルバ・クラスの元になったと言われています。