バラ、特にオールドローズが好きで名前の由来や育種の経緯などを調べています。
宿根草や葉色が美しい草花や灌木などをアレンジしたバラ咲く庭を愛でるのも長年の夢です。

トリコロール・ド・フランドル(Tricolore de Flandre)

どんなバラ?

丸弁咲き、花色は淡いピンクにミディアム・ピンクの縞が入るストライプ。
香りはわずか。
明るいつや消し葉。90cmから150cm高さの比較的小さめのシュラブとなります。

育種の経緯

1846年、ベルギーの園芸家ヴァン・ホウテによる園芸誌『ヨーロッパの温室/庭植え草花(Flore des serres et des jardins de l’Europe)』1846で紹介されたのが初出でした。
そのため長くヴァン・ホウテ作出のバラとされてきましたが、ヴァン・ホウテ自身は自ら育種を行うことはなかったことから、現在ではルイ・パルメンティエ作出の品種とされています。

花色に変化が出ることが多く、特に温暖な気候のもとでは色濃くなることが多いようです。J.P. ヴィベールは全体ににぶいパープルになると解説しています。

Rose Tricolore de Flandore
”Rose Tricolore de Flandore” from Flore des serres et des jardins de l’Europe 1846” [Public domain. The BHL considers that this work is no longer under copyright protection.]

トリコロール・ド・フランドルとは「フランドル(ベルギー北部)の色変わりバラ」といった意味です。フランドル地方には、ブリュッセル、アントワープ、ブルージュなど美しい街がある地方、ネロとパトラッシュの悲しい物語『フランダースの犬』の舞台でもあります。