バラ、特にオールドローズが好きで名前の由来や育種の経緯などを調べています。
宿根草や葉色が美しい草花や灌木などをアレンジしたバラ咲く庭を愛でるのも長年の夢です。

ふたりのフェリシテ(Félicité)

フェリシテ・マルメンティエ(Felicite Parmentier)
フェリシテ・マルメンティエ(Félicité Parmentier)
マダム・アルディ(Mme. Hardy)
マダム・アルディ(Mme. Hardy)

フェリシテ・パルメンティエとフェリシテ・アルディ

最近、ダマスクの名品種マダム・アルディのことを調べなおしたのですが、育種者アルディの夫人にささげられたこの品種は”フェリシテ・アルディ(Félicité Hardy)”と呼ばれることもあることを知りました。フェリシテはアルディ夫人のファースト・ネームだということでした。

それで、アルバの名品種である”フェリシテ・パルメンティエ”について、”フェリシテ”という女性に捧げられたのではないかと思うようになりました。
“Félicité”は”喜び”、”栄光”など栄えある気持ちを表す言葉です。実は”フェリシテ・パルメンティエ”という品種名は”パルメンティエ家の栄光”の意味だろうとずっと思っていたのです。

これは間違いだったのかもしれないと思い至りました。パルメンティエ一族のなかにフェリシテという女性がいて、それは育種者パルメンティエの夫人であったのかもしれないということです。
そこで、HelpmeFindやWikipediaなどを手掛かりにあれこれとチェックしてみたのですが、”フェリシテ”が女性の名前であったのか、単に”栄光”の意味であったのかを見極めることはできませんでした。

やはり”フェリシテ・パルメンティエ”は女性のことなのか

センペルヴィレンス系に”フェリシテ・エ・ペルペチュ”という品種があります。

フェリシテ・エ・ペルペチュ(Félicité et Perpétue)
フェリシテ・エ・ペルペチュ(Félicité et Perpétue)

センペルヴィレンス系の名品種として知られるこの品種も、おそらくはふたりの聖人、フェリシテとペルペチュにちなんで命名されたのだろうと思います。

情けないことに、このことに気づくのに何十年ももかかってしまったということかと思います。マーマミア!