バラ、特にオールドローズが好きで名前の由来や育種の経緯などを調べています。
宿根草や葉色が美しい草花や灌木などをアレンジしたバラ咲く庭を愛でるのも長年の夢です。

ベル・フロール(Belle Flore)

ベル・フロール(Belle Flore)

どんなバラ?

7cmから9cm径、40弁を超えるカップ型・ロゼッタ咲きとなる花形、花芯に緑芽ができることもあります。
花色はパープリッシュ・ピンク。
強い香り。
縮み気味の大きなつや消し葉、小さなトゲが密生する茎、150cmから180cm高さの中型のシュラブとなります。
春一季咲きのガリカです。

育種者、育種年

フランス農業年誌(Annales de l’agriculture française)1814年2月号に品種名が記載されていることから、ジャック=ルイ・デスメにより前年の1813年には育種されていたことが判明しています。

品種名の由来~ローマ神話に登場する女神

フローラはローマ神話に登場する花、春そしてそれにともなう豊穣を象徴する女神です。
サンドロ・ボッティチェッリによる名画『プリマヴェーラ(La Primavera;”春”)』においては、左から右へ、クローリス、フロール(フローラ)、ヴィーナス、三美神(タリア、ユーフラシーヌ、アグライア)を描いています。
デスメはフロールのほか、クローリス、タリア、ユーフラシーヌ、アグライアというバラを育種しています。おそらく、これらの品種はこのボッティチェッリの傑作へのオマージュではないかと思われます。

クローリス
タリア
ユーフラシーヌ
アグライア

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