バラ、特にオールドローズが好きで名前の由来や育種の経緯などを調べています。
宿根草や葉色が美しい草花や灌木などをアレンジしたバラ咲く庭を愛でるのも長年の夢です。

ザ・ビショップ(The Bishop)

ザ・ビショップ(The Bishop)

どんなバラ?

7から9㎝径の中輪、40弁を超えるロゼッタ咲きとなります。
深いカーマイン/マジェンタとなる花色ですが、開花後、色は深みを加え青味を帯びたバイオレットへと変化します。また、時に白の班やストライプが入ることもあります。
ガリカにクラス分けされるのが一般的ですがケンティフォリアとする研究家もいます。
強い香り
120cmから180cm高さの直立性のシュラブとなります。

育種者、育種年および品種名の由来など

1789年以前に育種されました。ジャック=ルイ・デスメにより作出されたとされることが多いですが、不確かな点があり、ここでは育種者不明としておきます。
1789年発効のキューガーデン・カタログ(Hortus Kewensis)第1番・第2巻のケンティフォリアの項に’Bishop Rose’と記載されているのが現在判明している初出です。

交配者、交配親などは不明ですが、ナポレン皇妃であったジョセフィーヌがマルメゾン宮殿で収集していたレベック(L’Eveque)はこのザ・ビショップと同じ品種だったのではという解説があります。仏語のEvequeと英語のBishopはともに”司教”という意味ですので、うなづける解釈です。

“バラの画家”ルドウテが“Rosa gallica purpuro-violacea magna(パープリッシュ=ヴィオラ色の大輪ガリカ)”というタイトルで残したボタニカルアートはこの品種だろうと言われています。