どんなバラ?
10cmから14cm径、オールド・G・ローズとしては例外的な大輪、つぼ形の花形。
ライラック気味のミディアム・ピンクの花色は中心部が色濃く染まる、実に美しい品種です。
ダマスク系の強い香り。
大きな丸みのある、明るい葉緑。固めの枝ぶり、120cmから180cm高さの直立性のシュラブ樹型となります。豪華な大輪花、しかし、花は明るい葉緑の中へ埋もれることもあり、透き通るような葉緑と深みのある花色とのコントラストから、豪華でありながら、爽やかさを同時に感じさせる、不思議な印象をうける品種です。
育種された経緯
1843年、フランスのJ-P ヴィベール(Jean-Pierre Vibert)が育種・公表しました。交配親は不明です。
“イオランデ”(Iolande)、“Jolanda d’Aragon”などと別名で呼ばれたり、綴ることもあります。
ジョランド・ダラゴン

ジョランド・ダラゴン(Yolande d’Aragon:1384-1442)は、フランスのアンジュ(Anjou;現在のMaine et Loire地方)の領主ルイ2世の妻であり、ナポリおよびシシリーの支配権をめぐる争いに明け暮れた夫を助けて功があり、夫の死後は義理の息子が巻き込まれた政争の中で、一族の利益を守るために適切な指針を与えた、気丈な女性として知られています。美しく、賢く、女のからだに男のこころをもっていると賛辞されました。