バラ、特にオールドローズが好きで名前の由来や育種の経緯などを調べています。
宿根草や葉色が美しい草花や灌木などをアレンジしたバラ咲く庭を愛でるのも長年の夢です。

フェリシテ・パルメンティエ(Félicité Parmentier)

フェリシテ・パルメンティエ

どんなバラ?

ロゼッタまたはクォーター咲き、熟成すると丸弁咲きの花形となります。
ライト・ピンクの花色、花芯が色濃く染まり、緑のボタン目ができることが多い、息を呑むほどに美しい花です。
さわやかに香り。
楕円形の、縁のノコ目が強めに出る、蒼みを帯びた深い色合のつや消し葉。細めながら固めの枝ぶり、120cmから180cm高さほどのシュラブとなります。どちらかと言えば大きく育つもの多いアルバの中では比較的小ぶりな樹形となります。


耐病性もあり、非常に育てやすいばかりではなく、美しい花形はアルバ・クラスの中では、ケニゲン・フォン・デンマークと頂点を競いあっていると感じています。すがすがしい印象を与えてくれる葉緑、形よくまとまる樹形など、完璧と言ってよい優れた品種のひとつです。

育種の経緯


ルイ・パルメンティエが1836年がに公表したとされています。当時の時代の常として、交配親の選別は厳密なものではなく、どのように育種されたかは不明のままです。

“Felicete”とは、”喜び”といった意味のフランス語ですが、女性のファースト・ネームで使われることもあります。
彼が育種したほとんどの新品種は1847年の彼の死去後に公表されることになります。蒐集したバラ、あるいは自ら育種した品種のほとんどすべてを自家薬籠中の物としていたパルメンティエですが、この品種への思い入れは特別のものがあったのでしょう。彼の生前に公表されたました。