エメ・ヴィベール(Aimée Vibert)- noisette
どんなバラ?
7㎝から9㎝径ほどの丸弁咲きの花が枝を覆いつくすようなみごとな房咲きとなります。
明るいピンクに色づいていたつぼみは開花すると純白となりますが、わずかにピンクが残ることもあります。
ムスク系の香りがします。(微香)
細めで尖り気味の明るい色の葉。花がないときも、全体に涼しげな印象の樹形となり魅力的です。250cmから350cm高さまで旺盛に枝を伸ばす品種です。自然の樹形のまま自立させシュラブとして扱うのもよいですが、小さめのランブラーと考え、フェンス、アーチなどに誘引するのも優雅です。
育種者、育種年など
ジャン₌ピエール・ヴィベール(Jean-Pierre Vibert)によるバラ・カタログ『Observations sur la Nomenclature et le Classement des Roses(バラの命名法と分類に関する考察)』の1831年版に1828年に育種したと記載されています。
種親にノワゼットの最初の品種、チャンプニーズ・ピンク・クラスター(Champneys’ Pink Claster)
花粉親に原種のロサ・センバヴィレンス(R. sempervirens)が使われたとみなされています。
命名の由来など
エメ・ヴィベルはジャン₌ピエール・ヴィベールの娘です。”The Rose Manual”(1844年刊)の著作で知られるブルーイスト(Robert Bruist)は、作出者ヴィベールを農場に尋ねたときのことを著作の中で記述しています。
ヴィベル氏は、私にこの品種をよく見るようにうながし、そして
「この品種はこのように美しいので、愛する娘の名前をとって、エメ・ヴィベルと名づけたのです」と言った。
このふたつのエメ・ヴィベル…バラと若い娘、ともに満開に咲きほこり、名前にふさわしい愛らしさ(Aimeeはラテン語で”愛らしい”の意)をそなえている…を同時に見つめることができる幸運に恵まれたわたしには、彼の情熱はすぐに納得できるものだった」
ヴィベールはその名声とは裏腹に、当時は末娘、妻に先立たれ、エメと兄テオドールを男手ひとつで育てなければならない状態でした。美しく成長した娘エメを見つめる父親ヴィベールのまなざしは、それゆえに、深い愛情にあふれていたのでしょう。しかし、エメがその後どのような人生を送ったのかは知られていません。


