Photo/Geolina [CC BY SA-4.0 via Wikimedia Commons]
エンヘン・フォン・タラウ(Ännchen von Tharau)- ayrshire
どんなバラ?
果実のように固く結んでいた蕾は少しづつふくらみ、7cmから9cm径、整ったカップ型・ロゼッタ咲きの大輪花となります。花色はわずかにピンクがかった白。熟成すると花弁は乱れ、やがてハラハラと散ってゆきます。300㎝から400㎝高さのランブラーとなります。
香りについては強いとも弱いとも言われ、はっきりと特定できません。ここでは”中香”としておきます。
灰色がかった緑の大きなつや消し葉と白花とのコントラストは、清楚でありながら、同時に妖しいほど魅惑的です。開花の最盛期に出会うことができれば、白花ランブラーの美しさの極みを満喫する喜びを感じることができるでしょう。
育種者、育種年および品種名の由来など
1885年以前にハンガリーのR.ゲシュヴィント(Rudolf Geschwind)により育種されました。アルバとエアシャー・ローズまたはロサ・アルヴェンシスの交配によるとされることが多いのですが、詳細は分かっていません。
ノイバラ系のランブラーにクラス分けされたり、大輪花であることからアルバとされたり、樹形からエアシャー・ローズ(アルヴェンシス)とされるなど属するクラスが揺れています。

エンヘン・フォン・タラウは、タラウ(現在のロシア領‐本土からの飛び地、カリーニングラード州)の司祭の娘、アンナ・ネアンデルに捧げられた民謡です。
歌詞は 1634 年に、彼女への求婚を拒絶された青年ヨハン・フォン・クリングスポルンを話種にしてサイモン・ダッハによって綴られた詩が元になっているとのことです。
元歌詞はドイツ語ですが、『ハイアワサの歌』などで名高いアメリカの詩人H. W. ロングフェロー(Henry Wadsworth Longfellow)の翻訳もよく知られています。以下はロングフェローからの重訳(Google翻訳、一部修正)の冒頭です。
タラウのアニー、昔からの愛しい恋人よ、/Annie of Tharaw, my true love of old,
彼女はわたしの命、財産、黄金。/She is my life, and my goods, and my gold.
タラウのアニー、彼女はもう一度/Annie of Tharaw her heart once again
喜びと苦しみの中でわたしに心を捧げた。/To me has surrendered in joy and in pain.
タラウのアニー、わたしの富、わたしの善よ、/Annie of Tharaw, my riches, my good,
おお、あなた、わたしの魂、わたしの肉、そしてわたしのたぎる血よ!/Thou, O my soul, my flesh, and my blood!
…


