GGROSARIANhttps://ggrosarian.comバラと宿根草Tue, 14 Jul 2026 02:10:37 +0000jahourly1https://ggrosarian.com/wp-content/uploads/2024/10/logo_5-150x150.pngGGROSARIANhttps://ggrosarian.com3232 バラと宿根草の美しい庭つくり②~チューリップの咲き順と花色の組み合わせに配慮するhttps://ggrosarian.com/2026/07/10/%e3%83%90%e3%83%a9%e3%81%a8%e5%ae%bf%e6%a0%b9%e8%8d%89%e3%81%ae%e7%be%8e%e3%81%97%e3%81%84%e5%ba%ad%e3%81%a4%e3%81%8f%e3%82%8a%e2%91%a1%ef%bd%9e%e3%83%81%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%97/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%2590%25e3%2583%25a9%25e3%2581%25a8%25e5%25ae%25bf%25e6%25a0%25b9%25e8%258d%2589%25e3%2581%25ae%25e7%25be%258e%25e3%2581%2597%25e3%2581%2584%25e5%25ba%25ad%25e3%2581%25a4%25e3%2581%258f%25e3%2582%258a%25e2%2591%25a1%25ef%25bd%259e%25e3%2583%2581%25e3%2583%25a5%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25aa%25e3%2583%2583%25e3%2583%2597Thu, 09 Jul 2026 23:00:00 +0000https://ggrosarian.com/?p=7421

冬の寒さが緩みはじめると、チューリップの新芽は地表から頭を出し始めます。 チューリップは春告げ草。赤、白、黄の鮮やかな花色には濃淡が生じたり、班模様が出たりと変化が加わります。]]>

バラと宿根草の美しい庭つくり②~チューリップの咲き順と花色の組み合わせに配慮する

冬の寒さが緩みはじめると、チューリップの新芽は地表から頭を出し始めます。吹く風が温かくなるにつれ、幅広で厚みのある葉は緑に青みを加えながらさらに大きく伸び、やがて芯から花茎が立ち上がってきます。
チューリップは春告げ草。赤、白、黄の鮮やかな花色には濃淡が生じたり、班模様が出たりと変化が加わり、花形もシングル、ダブル、フリンジ、パロットと変化に富んでいます。

いちどきに開花するチューリップは春の風物詩だと思います。まとめ植えしたり、あちらこちらに散らしたり、また、開花期間が短いという欠点をカバーするために、早生(温暖地域では4月上旬咲き)、中生(4月中旬咲き)、晩生(4月下旬咲き)など開花期間のずれを計算して、長く楽しむ工夫を考えたりしています。

また逆に、同じ時期に同じ草丈のチューリップがいっせいに開花する華やかさを楽しみたいと思うことも多いと思います。そんなときには、一品種をまとめ植えしたり、ファンアイクなど兄弟・色違い品種をまとめ植えして、同じ時期にほぼ同じ草丈の花色に変化のあるいっせい開花の様子を楽しむことが可能です。

ここでは、少しでも長くチューリップの開花を楽しむために開花期間をチェックすること、逆に開花の華やかさを優先して、いっせいに開花させる工夫をする、そして、”植えっぱなし”でも翌年春の開花が期待できる品種についてまとめたいと思います。

チューリップ全般についてのもう少し詳しくまとめています。よろしかったら、『チューリップ(Tulipa:ユリ科チューリップ属)』もあわせてご参照ください。

開花期間を少しでも長くする品種選び

開花時期系統代表的な品種
4月初旬~(超早生/早生)原種系(M) 一重早咲き(SE) 八重早咲き(DE) ダーウインハイブリッド(DH)クリスマスドリーム(SE:ピンク)
ヨコハマ(SE:イエロー)
ピーチブロッサム(DE:ピンク班模様)
4月中旬~(中生)トライアンフ(T)  フレーミング・フラッグ(T:白+紫)
マンゴチャーム(T:アプリコット)
ストロング・ゴールド(T:イエロー)
タイムレス(T:レッド+ホワイト)
プリティプリンセス(T:オレンジ+ピンク)
プリンセスイレーヌ(T:オレンジ濃淡)
4月下旬~(晩生)ユリ咲き(L) 一重遅咲き(SL) フリンジ(FR) ビリディフローラ(V) 八重遅咲き(DL)バレリーナ(L:オレンジ)
サンネ(SL:淡いピンク)
ファンシーフリル(FR:ピンク)
スプリンググリーン(V:白+緑)
アンジェリク(DL:ピンク)
マウントタコマ(DL:ホワイト)

クリスマスドリーム
’クリスマスドリーム’
‘Christmas Dream’
分類:Single Early(SE)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
’ヨコハマ’
‘Yokohama’
分類:Single Early(SE)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
‘ピーチブロッサム’
‘Peach Blossom’
分類:Double Early(DE)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:25-30cm x 10cm
1890年公表のクラシック
フレーミングフラッグ
‘フレーミングフラッグ’
‘Flaming Flag’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
2022 iBulb BOY
‘マンゴチャーム’
‘Mango Charm’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
2015 iBulb BOY
‘ストロングゴールド’
‘Strong Gold’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
RHS AGM, 2008 iBulb BOY
タイムレス
‘タイムレス’
‘Timeless’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
2023 iBulb BOY
プリティプリンセス
‘プリティプリンセス’
‘Pretty Princess’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
2023 iBulb BOY
ピンクイレーヌ
‘プリンセスイレーヌ’
‘Princess Irene’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
RHS AGM
‘バレリーナ’
‘Ballerina’
分類:Lily-Flowered(L)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-60cm x 10cm
RHS AGM
‘サンネ’
‘Sanne’
分類:Lily-Flowered(SL)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
2016 iBulb BOY
ファンシーフリル
‘ファンシーフリル’
‘Fancy Frills’
分類:Fringed(F)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
RHS AGM, 2006 iBulb BOY
‘スプリンググリーン’
‘Spring Green’
分類:Viridiflora(V)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
RHS AGM
‘アンジェリク’
‘Angelique’
分類:Double Late(DL)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-60cm x 10cm
RHS AGM
‘マウントタコマ’
‘Mount Tacoma’
分類:Double Late(DL)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-60cm x 10cm
RHS AGM

ファミリー品種(同じ交配親から育種された色違い)によって同じ草丈、同時開花、花色変化を

チューリップは、毎年びっくりするほど数多くの新品種が公表されていますが、人気が高いすぐれた品種が公表されると、いくぶんかニュアンスが異なる花色に変化した姉妹品種がつぎつぎに登場することがあります。
こうした姉妹品種は”〇〇ファミリー”、あるいは”〇〇シリーズ”などと呼ばれて流通しています。ファミリー品種が便利な点は、違いのある花色のチューリップが、同じ時期にほぼ同じ草丈に競い合うかのように咲きそろうことにあります。ここでは二つのシリーズをご紹介します。株間を狭めてまとめ植えすると、開花期間は長くはないですが、色違いチューリップのいっせい開花を楽しむことができます。

ファンアイク・ファミリー

‘ファンアイク’
‘Van Eijk’
分類:Darwin Hybrid(DH)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40cm x 10cm
ミスティックファンアイク
‘ミスティックファンアイク’
‘Mystic van Eijk’
分類:Darwin Hybrid(DH)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40cm x 10cm
2024 iBulb BOY
‘サーモンファンアイク’
‘Salmon van Eijk’
分類:Darwin Hybrid(DH)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40cm x 10cm

ファンアイク・ファミリーには、以上に加え、レッドファンアイク(濃密なレッド)、オレンジファンアイク(オレンジの濃淡)、レディファンアイク(ストロングピンクの濃淡)などの姉妹品種が数多くあります。

エンペラー・ファミリー

‘マダムレフェバー/レッドエンペラー’
‘Mme. Lefeber/Red Emperer’
分類:Fosteriana(F)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
‘ホワイトバレー’
‘White VAlley’
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
‘ディズニーランド・パリ’
‘Diseneyland Paris’
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm

以上に加え、ラブバレー(濃密なレッド)、スイートバレー(クリーム+グリーン)などの姉妹品種もあります。

アイス・チューリップを試す

アイス・チューリップとは、球根を長期間冷蔵保存して冬を疑似体験させ、極早咲きが期待される球根のことです。品種としては特別のものではありませんが、SE、DEなど早生品種を用いるのがほとんどです。一般向けには11月ころ植え込み、冷涼な環境下で管理し、2月から3月初旬などの開花を期待することになります。
冷涼な気候下では開花期間が長引くことが多く、4月中旬など7日から10日ほどしかない開花期間が時に倍近くまで伸びたりします。
ご自身での管理も可能ですが、チューリップ農場などで冷蔵処理済みの球根を入手されることをおすすめします。

”植えっぱなし”でも翌年春の開花が期待できる品種

植えっぱなしでチューリップの翌年開花はあまり期待できないというのが本音です。原種系の一部で数年、春の開花が期待できる品種がありますが、草丈が15cmほどのものが多く、チューリップの魅力のひとつである花茎が立ち上がって大きな花が咲くという品種はごく限られると思います。
千葉県北西部の気候下で、翌年もしくは子球が育って草丈30cmほどになり、翌々年に開花した品種を3種ご紹介します。

クルシアナステラータ
T. Clusiana var. Stellata
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
クルシアナ ‘ペパーミントスティック’
Culsiana ‘Peppermint Stick’
分類:Miscellaneous(M)/ Botanical(B)
花期:中生(4月上旬~)
草丈x株幅:25-35cm x 10cm
RHS AGM
‘ホワイトバレー’
‘White VAlley’
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm

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ルストル・デグリーズ(Lustre d’église)/デュセス・ドルレアン(Duchesse d’Orléan)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/07/09/%e3%83%ab%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%83%87%e3%82%b0%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%ba%ef%bc%88lustre-deglise%ef%bc%89-%e3%83%87%e3%83%a5%e3%82%bb%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%83%89%e3%83%ab%e3%83%ac/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25b9%25e3%2583%2588%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2587%25e3%2582%25b0%25e3%2583%25aa%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25ba%25ef%25bc%2588lustre-deglise%25ef%25bc%2589-%25e3%2583%2587%25e3%2583%25a5%25e3%2582%25bb%25e3%2582%25b9%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2589%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25acThu, 09 Jul 2026 03:28:23 +0000https://ggrosarian.com/?p=7974

40弁を超えるロゼッタ咲き。花色はストロング・ピンク。香りは中程度。 細いけれど固めの枝ぶり、150cmから180cm高さのシュラブとなります。]]>


Photo/Salicyna [CC BY SA-4.0 via Wikimedia Commons]

ルストル・デグリーズ(Lustre d’église)/デュセス・ドルレアン(Duchesse d’Orléan)

どんなバラ?

7cmから9cm径、40弁を超えるロゼッタ咲き、花芯に緑芽が出来ることが多い花形。
花色はストロング・ピンク、外輪は明るく色抜けし、グラデーションの効果が生じます。
香りは中程度。
少し小さめの楕円形、深い色合、表皮が縮み気味のつや消し葉、細いけれど固めの枝ぶり、150cmから180cm高さのシュラブとなります。

品種名の由来など

1792年刊行されたオランダのフォアヘルム&シュネーヴォクトが発行した園芸植物カタログ『Catalogus of Dutch Flower-Roots and Plants from Voorhelm & Schneevoogt』にリストアップされていたことがこの品種の文献上の初見です。(下図、左上)
1818年に刊行されたシャルル・マロ(Charles Malo)著『Histoire des roses』1818年版(下図右)にはイラスト付きで紹介されています。

"Catalogus of Dutch Flower-Roots and Plants from Voorhelm & Schneevoogt", 1792
“Catalogus of Dutch Flower-Roots and Plants from Voorhelm & Schneevoogt”, 1792
”Histoire des roses”, Charles Malo, 1818
”Histoire des roses”, Charles Malo, 1818

ルストル・デグリーズとは「教会のシャンデリア」という意味です。

オランダ由来であることは分かっていますが、同地で育種されたのか、中東などからの輸入品種であったのかは不明です。
品種名があまりパッとしなかったゆえか、19世紀中ごろから’オルレアン公爵夫人(Duchesse d’Orléans)’という品種名で市場へ出ることが多くなりました。
しかし、現在、おもに’デュセス・ドルレアン(Duchesse d’Orléan)’の名で出回っている実株は完成された美しさゆえか、古い由来のルストル・デグリーズとは本来別の品種で、19世紀にはいってから名前も実株も別品種に入れ替わってしまったのではないかという疑念も生じているようです。

デュセス・ドルレアン(Duchesse d’Orléan)とはどんな人物?

Louise Marie Adélaïde de Bourbon-Penthièvre
Louise Marie Adélaïde de Bourbon-Penthièvre [Public Domain via Wikimedia Commons]

デュセス・ドルレアンは平等公フィリップ2世の公妃ルイーズ・マリー・アデライード・ド・ブルボン=パンティエーヴル(Louise Marie Adélaïde de Bourbon-Penthièvre:1751-1821)のことだと思います。

公爵夫人はフランス革命時代には夫フィリップ2世の刑死に遭ったり、家族とともに亡命などを繰り返すなど辛苦をなめました。
19世紀中ごろ、公爵夫人の長男ルイは、フランス王ルイ・フィリップ1世として王位にあった時代(1830 – 1848)でした。長い期間ではありませんでしたが、オルレアン家の栄光の時代だったと言えるでしょう。

そんな背景があり、この美しい品種を王の母にちなんで改名したのではないかと思っています。

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オルヌモン・ド・ラ・ナテュール(Ornement de la Nature)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/07/09/%e3%82%aa%e3%83%ab%e3%83%8c%e3%83%a2%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%89%e3%83%bb%e3%83%a9%e3%83%bb%e3%83%8a%e3%83%86%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%ab%ef%bc%88ornement-de-la-nature%ef%bc%89-gallica/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25aa%25e3%2583%25ab%25e3%2583%258c%25e3%2583%25a2%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2589%25e3%2583%25bb%25e3%2583%25a9%25e3%2583%25bb%25e3%2583%258a%25e3%2583%2586%25e3%2583%25a5%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25ef%25bc%2588ornement-de-la-nature%25ef%25bc%2589-gallicaThu, 09 Jul 2026 01:20:11 +0000https://ggrosarian.com/?p=7966

ロゼッタ咲きまたはクォーター咲き。 花色はミディアム・ピンク、香りはわずか。 ガリカの古い品種によく見られる卵型のつや消し葉。120cmから150cm高さほどの中型のシュラブとなります]]>

Photo/Stéphane Barth [CC BY SA-4.0 via RoseBiblio]

オルヌモン・ド・ラ・ナテュール(Ornement de la Nature) – gallica

どんなバラ?

7cmから9cm径、40弁をこえる中輪、花芯は小花弁が密集するロゼッタ咲きまたはクォーター咲きとなります。
花色はミディアム・ピンク、芯は色濃くそまります。
香りはわずか。
ガリカの古い品種によく見られる卵型のつや消し葉。小さなトゲが特徴的な枝ぶり、優雅にアーチングする120cmから150cm高さほどの中型のシュラブとなります。

育種者、育種年など

非常に古い由来の品種です。オランダで育種され、フランスに伝えられたとみなされていますが、詳細は不明のままです。
オルヌモン・ド・ラ・ナテュールとは”自然の装飾”という意味(フランス語)ですが、こう呼ばれるようになる前は、ラ・コケット(La Coquette:”艶女”)、アネモン・アンシエンヌ(Anémone Ancienne:”古いアネモネ”)と呼ばれていたようです。
ただし、それらは別名なのか、それとも似た品種が時を経るにしたがい、同一視されるようになったのかはよくわかっていません。

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ラ・ベル・スルタン(La Belle Sultane)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/07/09/%e3%83%a9%e3%83%bb%e3%83%99%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%82%b9%e3%83%ab%e3%82%bf%e3%83%b3%ef%bc%88la-belle-sultane%ef%bc%89-gallica/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%25a9%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2599%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25b9%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25b3%25ef%25bc%2588la-belle-sultane%25ef%25bc%2589-gallicaThu, 09 Jul 2026 00:03:43 +0000https://ggrosarian.com/?p=7950

セミ・ダブル、ごく浅いオープン・カップ型の花形。花色はクリムゾン。 強い香り。ガリカのなかにあっては、高さ200cmを超えるなど、例外的に大きな樹形となります。]]>

Photo/Rudolf [CC BY SA-4.0 via RoseBiblio]

ラ・ベル・スルタン(La Belle Sultane)- gallica

どんなバラ?

7cmから9cm径、セミ・ダブル、ごく浅いオープン・カップ型の花形となります。
花色はクリムゾン、熟成すると次第にヴィオレット気味となることが多い品種です。花弁の基部が白く色抜けすることもあり、イエローの花芯との対象が鮮やかです。
強い香り。
ざらっとした感触の葉、細いけれど固めでトゲの少ない赤褐色の茎など、典型的なガリカの特徴をそなえています。しかし、こじんまりとしたシュラブとなることが多いガリカのなかにあっては、高さ200cmを超えるなど、例外的に大きな樹形となることあり、多くの研究者がガリカとダマスクの交雑により育種されたのではないかと見ています。

育種者、育種年など

1795年以前、オランダにおいて育種されたというのが一般に流布している説ですが、異論もあります。

この品種は別名マエカ(Maheka)という名称で呼ばれることもあるのですが、フランスで広く園芸植物の販売をしていたルイ・クロード・ノワゼット(Louis Claude Noisette)が1815年ころマエカとい名称でもたらしたというのが一説。また、下記で言及していますが、16世紀にさかのぼる古い品種のヴィオラケア(violacea)が、19世紀になってデュポンによってフランスへ紹介されたのち、ラ・ベル・スルタンの名がつけられたのではないかという説のふたつです。
じつはノワゼットが紹介したとされるマエカもクリムゾンの花色の品種なのですが、ブールソールの別品種であろうと考えられるようになっています。今日ではマエカ・ガリカとマエカ・ベンガル(ブールソール)という別品種として判別されるようになっていますので1815年説は排除されるべきかと思います。ここでは、16世紀にすでに知られていた古い由来の品種としました。

ジョワイヨ教授の解説

教授は『ラ・ロズ・ド・フランス』のなかで、つぎのように解説しています。

…Rosa gallica “violacea” または “Violacea” と呼ばれる品種があり…
これは、ドイツの植物学者K. G. Rössig (1752-1806) が1799年から1803年頃に記述したRosa violaceaのことであろう。そして、この品種の起源はおそらく16世紀に遡り、18世紀末にはオランダで栽培されていたと考えられる。
フランスにはデュポン社によって持ち込まれたのだろう。

伝えられた物語

エメ・デュ・ブク・ド・リヴェリ(Aimée du Buc de Rivery)
Aimée du Buc de Rivery [Public Domain via Wikimedia Commons]

ラ・ベル・スルタン(La Belle Sultane)とは”麗しのトルコ皇妃”という意味です。非常に興味深い話が伝えられています。

ナポレオン皇妃となったジョゼフィーヌは実はカリブ海、西インド諸島のマルティニック島の出身でした。ジョゼフィーヌの従妹のエメ・デュ・ブク・ド・リヴェリ(Aimée du Buc de Rivery)は、本国フランスで教育を受けるためマルティニック島からフランス本国へ向かっていた航海の途中、イスラム系の海賊に捉えられてしまいました。
彼女はコンスタンチノープルのハーレムに送られ、第27代オスマン・トルコ皇帝、アブデュルハミト1世の皇妾となりました。
アブデュルハミト1世は、ヨーロッパ文化への造詣が深く、古い伝統を打破しようと軍隊の近代化を計るなど、”開化”派の皇帝でした。宮殿はロココ式に装飾されていたとも言われています。しかし、クリミア半島へ進駐するロシアを防ぐことができず、手痛い敗戦により領土を失うなど、オスマン・トルコの凋落を象徴する皇帝でもありました。
このアブデュルハミト1世にフランス語を教え、後、第30代皇帝となるマフムト2世の母となったのが、エメ・デュ・ブク・ド・リヴェリ(イスラム名:ナクシ・ディル・ハセキ:Naksh i Dil Haseki)だったという言い伝えです。

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コンプリカータ(Complicata)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/07/08/%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%83%97%e3%83%aa%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%82%bf%ef%bc%88complicata%ef%bc%89-gallica/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25b3%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2597%25e3%2583%25aa%25e3%2582%25ab%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25bf%25ef%25bc%2588complicata%25ef%25bc%2589-gallicaTue, 07 Jul 2026 23:43:32 +0000https://ggrosarian.com/?p=7927

シングル、平咲きの花。花色は明るいピンク。 シングル咲きの大輪花。軽く香ります。 120cmから180cm高さの横這いするシュラブとなります。]]>

コンプリカータ(Complicata)- gallica

どんなバラ?

9cmから11cm径前後の、シングル、平咲きの花となります。
花色は明るいピンク。花弁の基部は白く色抜けし、全体としてはグラデーションがかかったような色合いとなります。イエローのシベがアクセントとなります。
シングル咲きの大輪花のよさは、そのすがすがしい印象にあると思います。花弁が風にそよぐ様子実に可憐です。
軽く香ります。
幅広の、まるみを帯びた、くすんだ、しかし、明るい葉緑。トゲの少ない細めながら、固めのしっかりした枝ぶり。120cmから180cm高さの横這いするシュラブとなります。ガリカはどちらかというと立性となる樹形の多いのでその枝ぶりは特異な印象を受けます。

品種名の由来など

1864年頃、動物学者で植物学者のジャン・シャルル・マリー・グルニエ(Jean Charles Marie Grenier)が発見しました。ガルニエはこの品種をRosa reuteri(ローザ・レウテリ)の変種と判断しましたが、その後研究者の間で何度も改名されて混乱を招きました。
フランスのジュール・グラヴローは、バラ園ロザリー・ド・レ(Rosarie de l’Hay)の開園に際し、’Complicata’という品種を注文して植栽し、一般にはその品種名でよく知られることとなりました。しかし、この株は実際にはナーサリーのミスで違う品種だったようです。’complicata’という品種名自体、「(花弁等の)重なりがある/コンパクト化された」という意味になるとのことですので品種名とシングル咲きの実株との違いが明白です。
したがって、今日、わたしたちが鑑賞している’Complicata’は名称と実株に違いがある「間違い品種」であるということになります。市場に出回っている実株は最近のゲノム解析により、ガリカと原種ロサ・グラウカ var. コンプリカータ(R. glauca var. complicata)の自然交配種であろうとされるようになりました。

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トスカニー(Tuscany)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/07/07/%e3%83%88%e3%82%b9%e3%82%ab%e3%83%8b%e3%83%bc%ef%bc%88tuscany%ef%bc%89-gallica/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%2588%25e3%2582%25b9%25e3%2582%25ab%25e3%2583%258b%25e3%2583%25bc%25ef%25bc%2588tuscany%25ef%25bc%2589-gallicaTue, 07 Jul 2026 09:00:47 +0000https://ggrosarian.com/?p=7917

丸弁咲きの花形となります。 非常に濃いヴィオレットの花色。スパイシーな強い香り。 固めの直立性の強い枝が繁茂する独特の樹形です。コンパクトなシュラブとなります。]]>

トスカニー(Tuscany)- gallica

どんなバラ?

7cmから9cm径の、丸弁咲きの花形となります。
非常に濃いヴィオレットの花色、中心部の黄色の雄しべとのコントラストが鮮やかです。
スパイシーな強い香り。
くすんだ深い葉色、細く、固めの直立性の強い枝が繁茂する独特の樹形です。90cmから120cmのコンパクトなシュラブとなります。一部に200cmを越える大株になることがあるという記述(Francois Joyaux, “La Rose de France”)もありますが、まだこの品種の大株には出会ったことはありません。

品種名の由来など

古くはベルベット・ローズと呼ばれていたようですが、イタリア、トスカーナ地方特産の赤ワインを思わせる花色からでしょうか、19世紀にはトスカニーと呼ばれることが一般化したようです。
非常に古い由来の品種でガリカ原種に近いのではないかと言われています。16世紀のイングランドのハーブ槐集家であった、ジョン・ジェラルド(John Gerard:1545-1611)が作成した1597年発行のリストにはジ・オールド・ベルベット・ローズ(the old velvet rose)のことが詳しく記載されていますが、このトスカニーのことであろうと考えられています。(異説もあります)

The Veluet Rose, from "Herball, Generall Historie of Plants", by John Gerard, 1957

左:ジョン・ジェラルドが記載したザ・ベルベット・ローズ

The Veluet Rose, from “Herball, Generall Historie of Plants”, by John Gerard, 1957;
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いかにも古い由来のように思えますが、実はいや、それほど古くない!という説もあります。次のようなものです。

1820年、シデンハム・エドワード(Sydenham Edwards)が公刊した園芸誌”The Botanical Register: Consisting of Coloured Figures of Exotic Plants Cultivated in British Gardens”に記載された”The Double Velvet Rose”こそが現在トスカニーとして流通している品種ではないかという説です。

The Double Velvet Rose from "The Botanical Register" by Sydenham & Lindley, 1820

左:シデンハム・エドワードが公刊した園芸誌”The Botanical Register”(1820)に記載された”The Double Velvet Rose”:(The Double Velvet Rose from “The Botanical Register” by Sydenham & Lindley, 1820, tab. 448 “:
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この品種の美しさ、貴重さにはなんの影響もないのですが、1597年にすでに知られていたのか、あるいは1820年に出回っていたものなのか、おそらく”解けない謎”として残されてゆくのだろうと思います。
とくに根拠はないのですが、開花している株の様子はいかにも古い雰囲気を醸し出していると感じます。16世紀には知られていた、に一票を投じます。

トスカニー・サパーブ(Tuscany Superb)~枝変わり種

トスカニー・サパーブ(Tuscany Superb)

トスカニーには’トスカニー・サパーブ(Tuscany Superb)’という枝変わり種があり広く流通しています。”サパーブ”は”トスカニー”を超えるものという意味になります。

1837年以前、イングランドのウィリアム・ポール(William Paul)により見出され、市場に公表されたと言われていますが、古い時代のことゆえ異説もあり不確かなままです。

トスカニーと大きな違いはないのですが、花色はトスカニーが赤みを含んだバーガンディ気味なのに対しこのサパーブはパープル気味、香りはサパーブのほうが強めといったところが違いです。

株が充実してくると細い枝が繁茂するブッシュとなり、花のない時期でも樹形の美しさを堪能できる品種です。年を経ると大株となり、小さめのクライマーとして利用できるという記述(John Scarman, “Gardening with Old Roses”)も見受けます。

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コンディトルム(Conditorum)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/07/07/%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%83%87%e3%82%a3%e3%83%88%e3%83%ab%e3%83%a0%ef%bc%88conditorum%ef%bc%89-gallica/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25b3%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2587%25e3%2582%25a3%25e3%2583%2588%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25a0%25ef%25bc%2588conditorum%25ef%25bc%2589-gallicaTue, 07 Jul 2026 02:52:50 +0000https://ggrosarian.com/?p=7908

丸弁咲き、花色はモダン・ローズのような鮮やかな赤。強い香り。 細いけれど固めの枝ぶりからは古い由来のガリカだと思わせるものがあります。120cmから150cm高さのシュラブとなります。]]>

コンディトルム(Conditorum)

どんなバラ?

9cmから11cm径、26弁を超える丸弁咲き、花色はモダン・ローズのような鮮やかな赤。
強い香り。
明るい色調のつや消し葉、小さなトゲが密生する、細いけれど固めの枝ぶりからは古い由来のガリカだと思わせるものがあります。120cmから150cm高さのシュラブとなります。

以下述べるように、16世紀には知られていたとされるガリカですが、その時代にこのような多弁、大輪の赤花を咲かせる品種が存在していたことは驚異的なことでした。

品種名の由来など

コンディトルムとは”創設者”といった意味合いですが、命名の由来はよくわかっていません。古くは’Zukker Rose(”甘いバラ”独語)’と呼ばれていましたが、1889年、ドイツ(当時はプロイセン)のゲオルグ・ディーク博士(Dr. Georg Dieck)が新品種として登録した際に”ロサ・ガリカ・コンディトルム”と命名したようです。

"Paradisi in sole paradisus terrestis" by John Parkinson, 1629
 “Paradisi in sole paradisus terrestis” by John Parkinson, 1629 [Public Domain contributed by Bio Diversity Library]

フランスの現代中国の歴史学者であるフランソワ・ジョワイオ教授(`Prof. Francois Joyaux)は著作『ラ・ロズ・ド・フランス(La Rose de France)』のなかで、

「1588年、ドイツのヨアヒム・カメラリウス(Joachim Camerarius)の著作『Hortus medicus et philosophicus』でズッカ―ローゼン(Zuckerrosen:”甘いバラ”)と記述されているバラはこの品種ではないか、あるいはイングランドの医師・植物学者であったジョン・パーキンソン(John Parkinson)の著作『Paradisi in sole paradisus terrestis』の中で述べているロサ・ハンガリカ(Rosa Hangarica:”ハンガリアン・ローズ”)はこの品種のことだろう」と解説しています。
ロサ・ハンガリカの名は、ハンガリーでローズ・ウォーターや蜜(コンフェクション;命名の由来となった)の原料とされていたことによります。

(註:左画像のいちばん左下”5″が’Rosa Hangarica’)

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スプレンデンス(Splendens)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/07/07/%e3%82%b9%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%83%87%e3%83%b3%e3%82%b9%e2%80%90%e3%82%ac%e3%83%aa%e3%82%ab%ef%bc%88splendens-gallica%ef%bc%89/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25b9%25e3%2583%2597%25e3%2583%25ac%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2587%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b9%25e2%2580%2590%25e3%2582%25ac%25e3%2583%25aa%25e3%2582%25ab%25ef%25bc%2588splendens-gallica%25ef%25bc%2589Tue, 07 Jul 2026 02:32:56 +0000https://ggrosarian.com/?p=7903

7㎝から9㎝径、シングル、平咲き、花芯のシベのイエローと深いピンク(西洋サクランボ色)の花弁との対比がみごとです。軽い香り(中香)。楕円形の、明るい色調のつや消し葉。細いけれど固めの枝ぶり、剛毛のような小さなトゲが目に付 ... ]]>

スプレンデンス‐ガリカ(Splendens-gallica)

どんなバラ?

7㎝から9㎝径、シングル、平咲き、花芯のシベのイエローと深いピンク(西洋サクランボ色)の花弁との対比がみごとです。
軽い香り(中香)。
楕円形の、明るい色調のつや消し葉。細いけれど固めの枝ぶり、剛毛のような小さなトゲが目に付く枝ぶり、120㎝から180㎝高さのシュラブとなります。

品種名の由来など

一説には1583年には知られていたというほど古い品種ですが、詳細はわかっていません。
原種ロサ・フランコフルタナ(R. francofurtana)/フランクフルト(Frankfurt)との類似がよく言われています。実際には市場ではしばしば混同されているようですが、ガリカとフランコフタナとの自然交配(?)により生じた品種であろうというのが現在の一般的な理解です。
小葉の縁のノコ目が強くでるフランコフルタナ/フランクフルトに対して、スプレンデンスの小葉は縁が比較的スムーズとなることから、おそらく違う品種だろうというのが現在の一般的な解釈となっています。
たいへん紛らわしいのですが、’Frankfurt’に酷似した品種名の古い品種’Frankfort Rose’があります。こちらは、Frankfurtの交配種ですが、花色は明るいピンクです。

‘splendens’とはラテン語で「輝いている」といった意味です。当時、人気のあった品種名に重複して利用されることがあるのでこれにも注意が必要です。
‘Splendens (Ayrshire, unknown, before 1837) ‘はライト・ピンク、原種系エアーシャー・ローズの別品種です。強いミルラ香が、イングリッシュ・ローズに引き継がれていることはよく知られています。

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ロサ・ムンディ(Rosa Mundi)https://ggrosarian.com/2026/07/06/%e3%83%ad%e3%82%b5%e3%83%bb%e3%83%a0%e3%83%b3%e3%83%87%e3%82%a3%ef%bc%88rosa-mundi%ef%bc%89/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%25ad%25e3%2582%25b5%25e3%2583%25bb%25e3%2583%25a0%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2587%25e3%2582%25a3%25ef%25bc%2588rosa-mundi%25ef%25bc%2589Mon, 06 Jul 2026 02:43:46 +0000https://ggrosarian.com/?p=7890

セミ・ダブル、オープン・カップ型の花形。花色はクリムゾンと白の鮮やかなストライプ。軽く香ります。 世界のバラと賞された美女にちなんで命名されました。]]>

ロサ・ムンディ(Rosa Mundi)

9mから11cm径、セミ・ダブル、オープン・カップ型の花形となります。
花色はクリムゾンと白の鮮やかなストライプ。
軽く香ります。
かたちよい卵形、明るい色調のつや消し葉。120cmから180cm高さの中型のシュラブ、浅緑の葉がさわやかな印象を与えます。
耐病性、耐寒性を備えた強健種です。

別名、ロサ・ガリカ・ヴェリシカラー(R. Gallica Versicolor)で呼ばれることも多い品種です。

品種名の由来など

1658年刊行の『Catalogus Horti Botanici Oxoniensis』(オックスフォード植物園目録)』に”Rosa mundi, Rose of Roses.*と短く記載されていることから、その時代には知られていたことがわかっています。

アポシカリー・ローズとともに原種として分類されることもあるほど、古くから知られた品種ですが、アポシカリー・ローズとの著しい類似から、その枝変わり種と見なされています。命名はイングランドの王ヘンリー2世(治世1133-1189)の愛人であったロザムンド・クリフォード(Rosamund Clifford:1150-1176)に由来するという説がもっともよく知られています。絵画などの題材とされる魅惑的な物語です。

アリエノール・ダキテーヌ(Aliénor d’Aquitaine:1122-1204)とロザムンド・クリフォード(Rosamund Clifford:1150-1176)の物語

12世紀、フランス南部(現在のボルドーなど)のアキテーヌ公国を領地としていたギヨーム10世の娘アリエノール・ダキテーヌ(Aliénor d’Aquitaine:1122-1204)は、フランス王ルイ7世と結婚しフランス王妃となったものの、やがて離婚してしまいます。しかし、アキテーヌ公国の継承者(アキテーヌ女公)として1147年の第2回十字軍への参戦を決めるなど絶大な権力をふるっていました。

'Queen Eleanor' Painting/Frederick Sandys [Public Domain via Wikimedia Commons]
‘Queen Eleanor’ Painting/Frederick Sandys [Public Domain via Wikimedia Commons]

1152年には、イングランド王ヘンリー1世と王位をめぐり争っていたアンリ(ヘンリーのフランス読み。フランス生まれ)と再婚しました。アンリはやがて政争を制し、イングランド王ヘンリー2世と名乗ることとなりました。
しかし、ふたりは次第に不仲になり、今度はふたりがそれぞれ領有する広大な公国などをめぐって、ふたりの間に生まれた息子たちを巻き込んだ長い政争が始まることとなりました。

ロザムンドはイングランド、クリフォード城主の娘で”麗しのロザムンド(Rosamond:”世界のバラ”-ラテン語)”、あるいは”この世のバラ(Rose of the world)”と呼ばれた絶世の美女でした。
ヘンリー2世とアリエノールが争いを繰り返していたさなか、”麗しのロザムンド”はヘンリー2世の愛人となりました。
王妃アリエノールは激しい嫉妬に身を焦がすこととなりました。

’Rosamond’ Painting/John William Waterhouse
Painting/John William Waterhouse [Public Domain via Wikimedia Commons]

王妃の嫉妬を恐れたヘンリー2世は周囲に迷路をめぐらした城塞へロザリンドをかくまいます。
怒りに燃えた王妃アリエノールはひそかにイングランドへ入国し城内への道を探しますが、なかなか見つけることができませんでした。

しかし倦むことなく捜し続けていたある日、1本の細い糸が延々と続いているのを見出します。実はこれはヘンリー2世が城を出ることができないロザムンドをなぐさめるために与えた刺繍糸がほつれ、ロザムンドの部屋から城外へと続いていたものでした。

'Queen Eleanor and Fair Rosamund' Painting/Evelyn De Morgan
‘Queen Eleanor and Fair Rosamund’ Painting/Evelyn De Morgan [Public Domain via. Wikipedia Commons]

その糸をたどってロザムンドのもとへたどり着いた王妃アリエノールは、
「ナイフか、毒入りワインか」とロザムンドに迫ります。
おぞましい流血を恐れたロザムンドは、毒をあおって死ぬことを選び若い命を落としました。

森の奥深く、迷路によって囲まれ容易に近づくことが出来ない城、そこにはバラのように美しい女性が住んでいるというロマンティックなイメージは多くの芸術家にインスピレーションを与え、絵画や詩文などが残されました。

ヘンリー2世もアリエノールも、またロザムンドも実在の人物です。しかし、アリエノールはヘンリー2世の死去まで、15年間の長きにわたり牢獄へ閉じ込められていたというのが史実ですので、物語のようにロザザムンドを死に至らしめることはありえないことでした。

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バラと宿根草の美しい庭つくり①~バラ(シュラブ、クライマーとランブラー)を選ぶhttps://ggrosarian.com/2026/07/02/%e3%83%90%e3%83%a9%e3%81%a8%e5%ae%bf%e6%a0%b9%e8%8d%89%e3%81%ae%e7%be%8e%e3%81%97%e3%81%84%e5%ba%ad%e3%81%a4%e3%81%8f%e3%82%8a%e2%91%a0%ef%bd%9e%e3%83%90%e3%83%a9%ef%bc%88%e3%82%b7%e3%83%a5%e3%83%a9/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%2590%25e3%2583%25a9%25e3%2581%25a8%25e5%25ae%25bf%25e6%25a0%25b9%25e8%258d%2589%25e3%2581%25ae%25e7%25be%258e%25e3%2581%2597%25e3%2581%2584%25e5%25ba%25ad%25e3%2581%25a4%25e3%2581%258f%25e3%2582%258a%25e2%2591%25a0%25ef%25bd%259e%25e3%2583%2590%25e3%2583%25a9%25ef%25bc%2588%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25a5%25e3%2583%25a9Thu, 02 Jul 2026 01:33:31 +0000https://ggrosarian.com/?p=7140

関東南部(千葉県北西部)で、バラとコンパニオン・プランツが調和するコテッジ風ガーデンつくりをめざしています。 ]]>

バラと宿根草の美しい庭つくり

千葉北西部(関東南部=温暖地域)の自宅で庭つくりを楽しんでいます。家屋の周りだけですので限られたスペースしかありませんが、バラと宿根草が調和するローメンテナンスの庭つくりをめざしています。
それはたとえば、早春の芽吹きから若緑への移ろいに心なごみ、そして絢爛たる春の開花を楽しみ、盛夏のビビットな花色を愛で、秋から冬への枯れ姿を慈しむ、そんな庭つくりです。
いままで、あれこれと悩み、試し、失敗も重ねてきました。しかし、このごろ、ようやく少し分かりかけてきたかなと感じるようになりました。

自宅庭・リビング前

バラ、とくにオールドローズとランブラーローズがとても好きです。5月、豪華絢爛とバラが咲きほこり、むせ返るほどの香りに包まれる庭をめざした時期もありました。しかし、年を重ねるにつれ、宿根草、一年草、灌木やリーフプランツとの組み合わせを楽しむことのほうが好きになってきました。組み合わせがうまくいけば、庭は一年を通じて楽しみを与えてくれるようになります。

庭つくりはプランの作成からはじまります。これはとても楽しい作業です。この「庭つくりの計画」そのもの、たとえば春のチューリップの色合わせ、それからバラが咲き、さらに数々の宿根草がそれを追いかけるように花開く、そして、暑い夏を迎える…そんな想像を巡らすこと自体が庭つくりの一番楽しい作業なのかもしれません。

草木選びにあたっての考えかた~はじめる前に

以上のように、バラ選びから始め、組み合わせる球根を選び、手入れが楽な宿根草の組み合わせに想いを巡らし、灌木やリーフ・プランツの葉色やテクスチャーの組み合わせを考えて、まとめ上げようと思っています。
これからの作業にあたって、草木のカテゴリーを以下のリストのように分けました。これから、項目ごとにデータをまとめ、最後に組み合わせプランを作成するというふうに考えています。まずは好きなバラ選びから。

  1. バラ(シュラブ、クライマーとランブラー)を選ぶ
  2. チューリップの咲き順と花色の組み合わせに配慮する
  3. チューリップ以外の春咲き球根(クロッカス、ハナニラ、スイセン、アリウムetc.)を選ぶ
  4. オールドローズやランブラーと咲き競う宿根草(早春、春爛漫)を選ぶ
  5. オールドローズやランブラーの後に咲く宿根草(初夏、盛夏)を選ぶ
  6. 秋咲き、枯れ色を愛でる宿根草(初秋、晩秋、冬季)を選ぶ
  7. 忘れてはならないじょうぶな一年草、長く咲く美しく咲き、そしてこぼれ種も?
  8. 灌木(葉色、テクスチャーそして魅力的な樹形)を選ぶ
  9. リーフプランツ(葉色、テクスチャーそして魅力的な草姿)を選ぶ
  10. 庭つくりプラン(バラ、球根、宿根草、一年草、灌木などの組み合わせ)を考える

バラを選ぶ

オールドローズのエキゾチックな花、鮮烈な香り、野趣にあふれるトゲいっぱいの枝ぶりをこよなく愛しています。
そんな”好き”なバラの開花を愛でることは庭つくりのこの上ない楽しみですが、花だけを鑑賞するのではなく、芽吹きの様子や、花後、コンパニオンプランツとなごむマッチングが大事だと思っています。

バラを選ぶにあたって

1867年にフランスのギヨ・フィスにより育種・公表されたラ・フランス(La France)は丈夫さと美しさから愛好家のあいだで賞賛され一時代を築きました。そして、この品種は後に「最初のモダンローズ=ハイブリッド・ティー」として認定されることとなりました。
ラ・フランスの公表以後、新品種は大輪花、固い枝ぶりのモダンローズが中心となりました。ただ、そうした品種は庭で他の草木との調和が取りづらいとずっと感じていました。そのことから、つぎのような3点を念頭に置いてバラを選ぶことにしています。

  1. 花は小輪(3~7cm径)または中輪(7~9cm径)を主体とし13cm径を超えるような花径となる極大輪花は避ける
  2. 花形はもちろん大事だけれど、つぼみ、葉色、葉形やトゲなどに美しさを感じたら加点する
  3. 柔らかな枝ぶりのシュラブ、またはランブラーを主体とし、固めの枝ぶりのブッシュは避ける

言うまでもありませんが、バラの品種はARS(American Rose Society)に登録されているだけでも4万品種を超えていると言われています。正確な数値ははっきりしていませんが、国内で実株を見ることができる品種数も6,000を超えると言われていますし、大手のナーサリーでも2,000を超える品種を保有しています。したがって、上記の①、②および③の条件を満たす品種も選びきれないほどの数になってしまいます。
それゆえ、これからリストアップするバラ選びは、”おすすめ”バラではなく、個人的に”好き”なバラとなります。愛好家の方々がそれぞれ”好きな”バラをお選びいただけたら、それがベストの”バラ選び”になると思います。
以下の一覧は30品種に満たないものですが、ひとりで管理できる範囲にするために”涙ながら”に厳選した結果です。

一季咲きのシュラブ

一季咲きのオールドローズは庭のフォーカルポイントとなります。というより、これら、こよなく愛するバラの美しさがもっとも輝ける環境を整えることが私の庭つくりの目的だと考えています。
以下リストアップしたガリカ2種、ダマスク2種、ケンティフォリア2種、そしてアルバ1種、計7種は、どれも外せない品種です。それぞれの品種の詳細は画像をクリックしてお進みください。

返り咲きするシュラブ

一季咲きのバラが終わると庭の彩りは一気にしぼんでしまいます。宿根草やリーフプランツがその穴を埋めてくれると思いますが、返り咲きするバラを加えておけば、名残惜しさを和らげることができます。ここでは3種だけ。
とても美しく庭を飾ってくれるイングリッシュ・ローズもひとつ加えています。

大型シュラブ(小さなクライマー)とクライマー

庭のトレリスやアーチには200cm高さほどの大型のシュラブがよいと感じています。なぜなら、500cm高さを超えることもあるランブラーの剪定、花柄つみなどの管理作業は、それなりの危険がともない、覚悟が必要だと思うからです。
また、壁面や法面(のりめん)などに誘引するには、ランブラーを選ぶより、固めの枝ぶりのクライマーのほうが向いていると思っています。数年経て、太くなった幹は壁面を飾るオーナメントとなると思われることが一点、小輪花が多いランブラーより、大輪花の品種が豊富で壁面との対比が際立ちがちだということが二点です。

残念ながら、画像の提供ができないのでここではリストアップしませんでしたが、モダンローズのなかにもオールドローズと同じ味わいを楽しめる品種がいくつも誕生しています。加えて、じょうぶでよく返り咲きするという、とてもうれしい性質も兼ねそなえています。ここでは、オリエンタリス・プログレッシブ・シリーズから枝ぶりがたおやかでクライマーとしたほうがよいのではと感じている大型のシュラブを3品種あげておきます。

ランブラー

春、空を染めるかのように爛漫と花開くランブラーの下にただずむとき、剪定や施肥、害虫の駆除など一年を通しての管理の苦労を忘れることができるでしょう。花の終り、桜吹雪ならぬ花束のように枝もたわわに咲き誇ったランブラーの花弁の降る下は、バラを愛する者にとっては極上の時間となります。ここでは厳選した5種のみをご紹介します。


ランブラーについての、数多い美しい品種の詳細は以下の関連ページをご参照いただけたらと思います。

原種系のシュラブ

原種系の品種のなかでは、ハマナス系とスピノシシマ(ピンピネリフォリア)系がとても好きです。
ハマナス系品種には他のクラスにはみられない多くの特徴があります。
明るい色調のつや消し葉、ポツポツと返り咲きする性質などです。品種によっては花と大きな赤い結実とを同時に観察することができます。また、このハマナス系の白花品種からは他のクラスの白花種にはない”純な”白を体験することができます。密生するトゲがとても魅力的だと感じたら、それは「ハマナス病」にかかったと考えるべきです。
スピノシシマ(ピンピネリフォリア)系の渋みのあるつや消し葉からは、いかにも野生のバラといういう印象を受けます。冬、茶褐色に枯れこんだ小さな葉と露わになった鋭いトゲの株姿に恍惚となったら、今度は「ピンピネリフォリア病」になったと思ってよいでしょう。ふたつの病にかかったら、それは死ぬまで癒えることのない業病だとあきらめることです。
2原種ともに寒冷地域で自生しているので、関東南部(千葉北西部)では盛夏を越すのがたいへんなのですが、”好き”なバラは外すわけにはいきません。

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ラ・フランス(La France)~HT、最初のモダンローズhttps://ggrosarian.com/2026/07/02/%e3%83%a9%e3%83%bb%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b9%ef%bc%88la-france%ef%bc%89%ef%bd%9eht%e3%80%81%e6%9c%80%e5%88%9d%e3%81%ae%e3%83%a2%e3%83%80%e3%83%b3%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%82%ba/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%25a9%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2595%25e3%2583%25a9%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b9%25ef%25bc%2588la-france%25ef%25bc%2589%25ef%25bd%259eht%25e3%2580%2581%25e6%259c%2580%25e5%2588%259d%25e3%2581%25ae%25e3%2583%25a2%25e3%2583%2580%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25ad%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25baThu, 02 Jul 2026 01:29:35 +0000https://ggrosarian.com/?p=7813

咲き始めはつぼ形、 熟成すると次第に花弁が折り返り、乱れがちな剣弁咲きとなります。 花色はミディアム・ピンク。 ダマスク系の強い香り。]]>

ラ・フランス(La France)~HT、最初のモダンローズ

どんなバラ?

11cmから13cm径、咲き始めはつぼ形、 熟成すると次第に花弁が折り返り、乱れがちな剣弁咲きとなります。
花色はミディアム・ピンク。花弁裏は柔らかなサーモンピンク気味となり、花弁の表、裏にグラデーションのような微妙な色変化が見られます。
花数は多くはありませんがシーズンを通して返り咲きます。
ダマスク系の強い香り。(強香)
卵形の大きな半照り葉、野趣あふれる固めで直立性の枝ぶり、120cmから180cm高さのブッシュとなります。

育種者、育種名などの由来

フランスのジャン・B・ギヨ・フィス(Jean Baptiste Guillot Fils)により育種され、1867年に開催されたパリ世界博の会場でお披露目されました。’ラ・フランス’という国名をそのまま品種名にしたギヨ・フィスの意気込みと自信が強く感じられる命名です。

固めの枝ぶり、直立性の樹形、頻繁に返り咲きする性質に加え、耐寒性にすぐれているという強健さが高く評価され、一世を風靡しました。
公表当初は、HP(Hybrid Perpetual;ハイブリッド・パーペチュアル)の一品種とされていましたが、この品種の画期的な性質を受け継ぐ新品種がつぎつぎに公表されるようになったことから、後日、HPとは一線を画す新しいクラス、HT(Hybrid Tea;ハイブリッド・ティー)の最初の品種として認定されることとなりました。
この’ラ・フランス’の正式の公表年1867年をもって、この年以前にすでに存在していたバラのクラスを「オールドローズ」、この年以降に認められたクラスを「モダンローズ」と呼ぶことになりました。バラの育種史上における画期的な出来事となりました。

育種にあたっては、特定の品種を交配親と定めて意図的に行ったものではなかったようです。そのため、交配親の詳細はわかっていません。
育種したギヨ・フィス自身は、淡いイエローやピンクになるティー・ローズマダム・ファルコ(Mme. Falcot)の実生から生じたと解説していますが、マダム・ファルコとラ・フランスとの違いがあまりにも大きいため、育種家でバラ育種の研究家でもあるピーター・ハークネス(Peter Harkness)は育成者自身の解説を尊重しながらも、

種親:ディープピンクのHPヴィクトール・ヴェルディエ(Victor Verdier)
花粉:クリーム色のティーローズ、マダム・ブラヴィ(Mme. Bravy)

なのではないかとの見解を述べています。(Peter Harkness, “The Illustrated Encyclopedia of Roses”)

‘ヴィクトール・ヴェルディエ(Victor Verdier)’
‘マダム・ブラヴィ(Mme. Bravy)’

また、もともとバラに「オールド」と「モダン」という区別に言及していなかった(嫌いだった?)グラハム・S・トーマスは、

「ティー・ローズの影響が強い、HPだ…」と自身の見解を述べています。

日本へもかなり早い時期に紹介され、’天地開(てんちかい)’という和名で流通していました。

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スパニッシュ・ブルーベル/ヒアキントイデス・ヒスパニカ(Hyacinthoides hispanica )https://ggrosarian.com/2026/06/27/%e3%82%b9%e3%83%91%e3%83%8b%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a5%e3%83%bb%e3%83%96%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%99%e3%83%ab-%e3%83%92%e3%82%a2%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%83%88%e3%82%a4%e3%83%87%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%83%92/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25b9%25e3%2583%2591%25e3%2583%258b%25e3%2583%2583%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25a5%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2596%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2599%25e3%2583%25ab-%25e3%2583%2592%25e3%2582%25a2%25e3%2582%25ad%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2588%25e3%2582%25a4%25e3%2583%2587%25e3%2582%25b9%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2592Sat, 27 Jun 2026 03:36:24 +0000https://ggrosarian.com/?p=7531

春、いちはやく花ひらくクロッカスは庭つくりには欠かせない植物です。 クロッカスの原種について簡単に述べ、その後に人気の高い園芸種をご紹介したいと思います。]]>

早春に花開くクロッカス、スノードロップやキンポウゲの花々がしぼむころ、春先から青々とした剣葉を伸ばしていたスパニッシュ・ブルーベルが開花します。
耐寒性にすぐれ、植えっぱなしでも容易に盛夏をのりこえます。植え込んで数年を経ると子株がよく出てよく横張りし、数十センチ幅に群生するようになるなどボリュームたっぷりの草姿になったりします。
ダーウィン・ハイブリッド系やユリ咲き系の遅咲き大型のチューリップやダッチアイリスなど少し高性の品種と組み合わせると、緑たっぷりのスパニッシュ・ブルーベルの間から大きな花が顔を出し、春先のすがすがしさを演出できるのではないかと思います。

スパニッシュ・ブルーベル/ヒアキントイデス・ヒスパニカ(Hyacinthoides hispanica

  • 学名:キジカクシ科ヒアキントイデス属(Hyacinthoides hispanica):球根多年生草本
  • 別名:、ヒアキントイデス(学名)、釣鐘スイセン、シラー・ヒスパニカなど、イングリッシュ・ブルーベル( H. non-scripta )は同属・別種
  • 花色:白、ラベンダー、青、紫、ピンクなど。黄花種はありません
  • 花期:4月上旬~下旬、チューリップの開花期とほぼ同時
  • 原産地:ヨーロッパ南部、北アフリカなど地中海沿岸地域(イングリッシュ・ブルーベルだけが例外)
  • 草丈x株幅:30~40cm丈x30~40cm幅、品種により多少の変化があります

ヒアキントイデス(Hyacinthoides )という学名の由来

ヒアキントイデスとは、ヒアシンス属(Hyacinthus)に似ているという意味。とくにヒスパニカ種(H. hispanica)の草姿がヒアシンスに似ている事にちなむとのこと。(Wikipedia等)

原種と園芸種

イングリッシュ・ブルーベル系も含めて20種ほどの原種が知られています。原種は青または青紫の花色です。白、ピンクなどへの花色の変化を求めていくつか園芸種も育種されていますが、次の2原種がそのまま利用されていることがほとんどです。

スパニッシュ・ブルーベル(Hyacinthoides hispanica
イングリッシュ・ブルーベル(H. non-scripta

スパニッシュ・ブルーベル

スパニッシュ・ブルーベル(Hyacinthoides hispanica

スペインに自生していることから、”スパニッシュ”の名が冠されています。ボリュームのある剣葉のなかから花茎が直立し、釣鐘状の花序を形成します。
耐寒性、耐暑性に優れ、植えっぱなしで毎年開花が期待できる優れた品種です。

開花時期:4月上旬~下旬
草丈x株幅:30~40cmx30~40cm

イングリッシュ・ブルーベル(H. non-scripta)

イングリッシュ・ブルーベル(H. non-scripta

ほとんどのヒアキントイデスの自生地は地中海を取り囲むように南ヨーロッパと北アフリカに広がっていますが、このノン=スクリプタは英国の森林などに自生しています。
春、樹木の下をブルーに染め上げるほどの群生地が各地に見られるますが、それは英国の春の到来を告げる風物詩となっています。
耐寒性には優れていますが、千葉北西部では夏越しがむずかしくなっているのが、残念です。

開花時期:4月上旬~下旬
草丈x株幅:25~35cmx25~35cm

ヒアキントイデスとシラー(Schilla

スパニッシュ・ブルーベルはシラー・ヒスパニカと名で販売されることがあります。これは、ヒアキントイデス属そのものが、シラー属に含まれていたことの名残りだと思われます。同じように早春の花として知られるチオノドクサ(Chionodoxa)もシラーの近縁種ですので、原種間での交雑があったりしてどの属とするか議論になったりすることもあるようです。

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ハナニラ/イフェイオン・ウニフロルム(Ipheion uniflorum)https://ggrosarian.com/2026/06/27/%e3%83%8f%e3%83%8a%e3%83%8b%e3%83%a9-%e3%82%a4%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%a4%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%82%a6%e3%83%8b%e3%83%95%e3%83%ad%e3%83%ab%e3%83%a0%ef%bc%88ipheion-uniflorum%ef%bc%89/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%258f%25e3%2583%258a%25e3%2583%258b%25e3%2583%25a9-%25e3%2582%25a4%25e3%2583%2595%25e3%2582%25a7%25e3%2582%25a4%25e3%2582%25aa%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25a6%25e3%2583%258b%25e3%2583%2595%25e3%2583%25ad%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25a0%25ef%25bc%2588ipheion-uniflorum%25ef%25bc%2589Sat, 27 Jun 2026 03:34:40 +0000https://ggrosarian.com/?p=7512

春、クロッカスを追いかけるように開花し春のはじまりを演出してくれるハナニラは、植えっぱなしで毎年開花をくりかえす庭つくりにとても役に立つ球根です。 ]]>

春、クロッカスを追いかけるように開花し、春のはじまりを演出してくれるハナニラは、植えっぱなしで毎年開花をくりかえす庭つくりにとても役に立つ耐寒性球根です。

ハナニラは千葉北西部の場合、3月中旬から4月初旬に開花しますが、

早咲き球根のスノードロップ(Galanthus nivalis/ガランツス・ニヴァリス:ヒガンバナ科ガランザス属)
クロッカス(Crocus:アヤメ科クロッカス属)
ミニアイリス(Iris reticulata/イリス・レティクラータ:アヤメ科アヤメ属)

などはハナニラよりも少し早く開花します。これらの早咲き球根をハナニラと同じ場所に混栽しておくと、ハナニラの緑葉を分けて、クロッカスなどの花だけが顔を出すという演出をすることができます。

春を告げる花も楽しみですが、そればかりではなく、冬に入ると葉を地表にひろげて越冬するので冬枯れをみどりで飾るグランドカバーとしても利用できます。

ハナニラ/イフェイオン・ウニフロルム(Ipheion uniflorum)

  • 学名:ヒガンバナ科ネギ亜科ハナニラ属(Ipheion uniflorum
  • 別名:イフェイオン(学名のカタカナ表示)、英名スプリング・スターフラワー(Spring starflower)など
  • 花色:青紫、ピンク、白 (黄花種は近縁種)
  • 花期:3月~4月上旬(多くは3月中旬)
  • 原産地:南アメリカ
  • 草丈x株幅:5~10cm丈x15~20cm幅

ハナニラ/イフェイオン・ウニフロルム(Ipheion uniflorum)という学名の由来

イフェイオンはギリシャ語の”頑丈な”という意味で、その強健さからつけられたという解説もありますが、「よくわかっていない」という別の説もあります。よく、わかっていないとするのが無難な解釈かと思います。
ユニフロルムはラテン語の”単輪花”を意味します。花茎に一輪のみ花をつける性質からの命名です。
なお、和名のハナニラは野菜のニラ(韮)に似た匂いがすることからくる通称です。

園芸種の交配に利用されている原種と園芸種

ハナニラは野菜のニラ(Allium tuberosum)の近縁種です。25種におよぶ原種が知られています。
市場に出回っているのは、星型、藤色気味のライトブルーの花を咲かせるウニフロルム属の原種そのものか、ウニフロルムを元にした園芸種がほとんどです。花色がピンクあるいは白に変化した園芸種もあります。その他、少し早めに開花することが多い近縁種のキバナハナニラ(Nothoscordum sellowianum)も近年、入手可能となりました。

ハナニラ(Ipheion uniflorum)

ハナニラ(Ipheion uniflorum

原産地は南アメリカ、明治時代に日本にもたらされました。
日本の気候によくマッチし、植えっぱなしでもよく生育します。

開花時期:早春(一般的には3月中旬から4月初旬)
草丈/株幅: 8~10cm/20~30cm

ピンクハナニラ(Ipheion uniflorum 'Charlotte Bishop')

ピンクハナニラ(Ipheion uniflorum ‘Charlotte Bishop’)

ピンクハナニラは原種ハナニラを交配親として育種されたものです。’シャーロット・ビショップ’などの園芸種が流通しています。

開花時期:早春(一般的には3月中旬から4月初旬)
草丈/株幅: 8~10cm/20~30cm

白花ハナニラ(Ipheion uniflorum 'Alberto_Castillo')

白花ハナニラ(Ipheion uniflorum ‘Alberto_Castillo’)

白花ハナニラも原種ハナニラを交配親として育種されたものです。’アルベルト・カスティロ’などが流通しています。

開花時期:早春(一般的には3月中旬から4月初旬)
草丈/株幅: 8~10cm/20~30cm

キバナハナニラ( Nothoscordum sellowianum)

キバナハナニラ( Nothoscordum sellowianum

キバナハナニラは一般的な原種ユニフロルムではなく、近縁種のノトスコルドゥム・セロウィアナム(Nothoscordum sellowianum)のことです。
原産地は南アメリカでユニフロルムと同様ですが、少し早咲きです。

開花時期:早春(一般的には3月初旬から3月下旬)
草丈/株幅: 8~10cm/20~30cm

有毒の”ハナニラ”と無毒の野菜”花ニラ”

注意していただきたいことがあります。ハナニラは有毒ですので食用にはなりません。

ニラ・娘

野菜として広く流通しているニラ(Allium tuberosum)の中にはつぼみを含めて食用にする“花ニラ”(‘テンダ―ポール’、’ニラむすめ‘等)があり、収穫を控えていると秋に花冠状の白花を咲かせます。毒性の“ハナニラ”と“食用花ニラ”は違います。お間違えないようくれぐれもご注意ください。

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アリウム(Allium:ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属)https://ggrosarian.com/2026/06/27/%e3%82%a2%e3%83%aa%e3%82%a6%e3%83%a0%ef%bc%88allium%e3%83%92%e3%82%ac%e3%83%b3%e3%83%90%e3%83%8a%e7%a7%91%e3%83%8d%e3%82%ae%e4%ba%9c%e7%a7%91%e3%83%8d%e3%82%ae%e5%b1%9e%ef%bc%89/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25aa%25e3%2582%25a6%25e3%2583%25a0%25ef%25bc%2588allium%25e3%2583%2592%25e3%2582%25ac%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2590%25e3%2583%258a%25e7%25a7%2591%25e3%2583%258d%25e3%2582%25ae%25e4%25ba%259c%25e7%25a7%2591%25e3%2583%258d%25e3%2582%25ae%25e5%25b1%259e%25ef%25bc%2589Sat, 27 Jun 2026 03:31:07 +0000https://ggrosarian.com/?p=3850

アリウムは花ネギと呼ばれることからもわかりますが、野菜のネギ、タマネギなどと同属の植物です。園芸種は、いわゆる”ネギ坊主”と呼ばれる球状あるいは傘状に密集した花序を鑑賞することになります。]]>

アリウム(Allium:ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属)

アリウムは、花ネギという別名で呼ばれることもあります。野菜の長ネギ、タマネギなどと同属の植物です。葉や鱗茎を食用に供すれば野菜。いわゆる”ネギ坊主”と呼ばれる球状あるいは傘状に密集した花序を鑑賞するのが園芸種ということになります。
園芸種は株幅があまり出ないことが多く、庭などの植栽する際にはコンパニオンプランツとともに植え込むことをお勧めします。宿根草などが茂るなかから、アリウムの花茎だけが直立して伸びる様子は庭のフォーカル・ポイントとなり、春の庭の華やかに飾ってくれます。
しかし、人気があり、よく植栽される園芸種のギガンテウムなどは千葉北西部では植えっぱなしのままでの夏越しはむずかしい(腐ってしまう)というのが現実です。以下では代表的な品種の耐暑性についても簡単に触れることにします。

なお、ここでは、ネギ、タマネギ、ニンニクやエシャロットなどのいわゆる野菜ネギには言及しませんが、花を鑑賞することもあるチャイブのみ夏咲きアリウムのひとつとしました。

  • 学名:ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属(Allium):球根多年生草本
  • 別名:花ネギ、ジャイアント・オニオン(大型種のとき)など
  • 花色:ライトブルー、薄紫(藤色)、紫、赤紫、白など
  • 花期:5月上旬~9月上旬(多くは5月上旬から6月上旬)
  • 原産地:北半球の温暖地域にひろく分布
  • 草丈x株幅:30~200cmx20~60cm、品種により変化があります。

アリウム(Allium)という学名の由来

ニンニクのラテン語Alliumがそのままネギ属全体を表す原種名となりました。

園芸種

春咲きアリウム

ギガンテウムなど、5、6月に開花する春咲きアリウムは、花茎を伸ばす季節になると葉が枯れこみはじめ、休眠期が近くなると花茎だけが地上部の残るといった例が多いです。
そのことから、春咲きアリウムを庭植えする際にはコンパニオンプランツとともに植え込み、寂しげになりがちな株元をカバーしてあげる必要があると思います。

A. ギガンテウム(A. giganteum)

A. ギガンテウム(A. giganteum

直径10〜20cmほどの丸いボール状の花序になります。花色は主に赤紫。春咲き大型種の代表的な品種で、いちばん人気の品種です。
しかし、関東南部では植えっぱなしでは夏越しがむずかしく、翌年の開花をめざすには、地上部が枯れこんで休眠期に入る8月から9月に堀りあげ冷暗所保管が必要となります。

開花時期:5~6月
草丈 x 株幅: 80~120cm x 20~30cm
AGM*
*AGM(Award of Garden Merit by the RHS)は英国王立園芸協会がガーデニングに有用であると認定する制度です。

A.クリストフィ・'スターオブペルシャ' (A. cristophii ‘Star of Persia’)

A.クリストフィ・’スターオブペルシャ’ (A. cristophii ‘Star of Persia’)

草丈はずっと低いですが、ギガンテウムと同様、20cm径を超えるほどの大玉の花序となります。
花序は少し散形気味となり、星型の小さな花が散りばめられたようになります。その花形が、夜空に星が煌めいているかのような印象を受けます。
‘スター・オブ・ペルシャ’という呼び名はまことにふさわしいと思います。
ギガンテウムと同様、関東南部では8月から9月の休眠期に堀りあげ冷暗所保管が必要。

開花時期:5~6月
草丈 x 株幅:40~60cm x 15~25cm

A. ホランディカム 'パープルセンセーション'(A. hollandicum ‘Purple Sensation’)

A. ホランディカム ‘パープルセンセーション’(A. hollandicum ‘Purple Sensation’)

花球は8cm径前後と、ギガンテウムに比べれば小球ですが、草丈はギガンテウムよりいくぶんか小さい程度です。花色は鮮やかな紫となり、群生すると庭を華やかに彩ります。
ギガンテウムとともに庭植えによく用いられる大型種です。この品種も関東南部では8月から9月の休眠期に堀りあげ冷暗所保管が必要となります。

開花時期:5~6月
草丈 x 株幅:80~100cm x 20~30cm

A. カエルレウム(A. caeruleum)

A. カエルレウム(A. caeruleum

3cm径ほど小球ですがシルバーブルーの花色がとても美しい品種です。この品種も関東南部では8月から9月の休眠期に堀りあげ冷暗所保管が必要。

開花時期:5~6月
草丈 x 株幅:60~80cm x 15~25cm
AGM

A. 丹頂(A. sphaerocephlum 'Tancho')

A. 丹頂(A. sphaerocephlum ‘Tancho’)

こじんまりとした草丈ですが、花茎だけが60㎝高さほどに伸び、小さなうずらの卵のような花序をつけます。花色は赤紫、開花始めには下部に緑色が残りますが熟成すると赤紫へと移ってゆきます。
和名の’丹頂’はこの品種の印象をうまく表現していると思っていますが、英名の’ドラムスティック’という呼び名がドンピシャでおかしいくらいです。
耐寒性、耐暑性に優れ、関東南部でも植えっぱなしでもよく夏越しする強健種です。

開花時期:5~6月
草丈 x 株幅:40~60cm x 5~10cm
AGM

A. モーリー(A. moly)

A. モーリー(A. moly

花径は5cm径ほど、球状となならず傘状花序となります。鮮やかな黄色に染まる花色はアリウムとしては例外的なものです。
草丈が低いのでボーダーガンデンなどでは前の方に植栽するとよいと思います。
この品種も’丹頂’と同じように植えっぱなしでの夏越しが期待できます。

開花時期:5~6月
草丈 x 株幅:20~30cm x 15~25cm
AGM

A. サマードラマー(A. ‘Summer Drummer’)

A. サマードラマー(A. ‘Summer Drummer’)

春咲きアリウムに一般的に言えることですが、秋口に植えこむと、初冬には葉を伸ばしはじめ緑の葉を保ったまま越冬することが多いです。
アリウムの中でもとりわけの大型種であるサマードラマーは、冬の間でも60cmほどの草丈となって年を越えます。5月に入ると花茎が生じ、ぐんぐん伸びてときに200cmほどとなり先端に小さなタマネギのようなツボミが形成されます。ツボミは6月になってからようやく開花し10cm径ほどの白花/淡い藤色の球状輪花となります。
冬枯れの庭を緑の葉で飾ってくれるという意味でも有用な品種だと思います。

開花時期:6~7月
草丈 x 株幅:150~200cm x 20~30cm

夏咲きアリウム

シベリア地方を原生地とする夏咲きアリウム、A. ヌタンス(A. nutans)などを交配親とした7月から9月に開花する夏咲きアリウムが出回るようになりました。いずれも貴重な夏咲き球根ですし、植えっぱなしでも越冬することが多いと報告されています。園芸愛好家にはうれしいニュースです。
一般的にはキッチン・ハーブとされているチャイブも夏咲きアリウムの一品種としてリスト・アップしました。野菜ネギのアサツキ(浅葱;Allium schoenoprasum var. foliosum)も実はチャイブの変種ですので、耐暑性、耐寒性にすぐれた夏咲きアリウムの一品種としてもよいと思います。スーパーなどで根付き(球根状の鱗茎)のものが販売されてるのを見つけることがあれば、購入して庭植えしてみたらいかがでしょうか。葉を食用として収穫するもよし、刈り取らず、花を愛でてもよしという汎用性があります。

A.サマービューティー(A. 'Summer Beauty')

A.サマービューティー(A. ‘Summer Beauty’)

夏咲きアリウムは一般的には冬季には休眠状態にあり、春になってから幅狭の剣状葉を伸ばします。
7、8月に花茎が生じて5cm径ほどのチャイブに似た淡い藤色の球状花を咲かせます。ギガンテウムなど大型の春咲き種は盛夏になると休眠して、地上部が枯れこみますが、この’サマービューティ’などの夏咲き種は緑葉が9月ころまでと比較的長く残ります。

開花時期:7~8月
草丈 x 株幅:30~50cm x 20~40cm
AGM

A. ミレニアム(A. ‘Millenium’)

A. ミレニアム(A. ‘Millenium’)

A. ミレニアムもサマービューティと同様、開花が終了しても秋口まで緑葉が残り、盛夏の庭に彩りを添えてくれます。サマービューティとの比較では、花色はより濃く、草丈もより大型という違いがあります。

開花時期:7~8月
草丈 x 株幅:30~40cm x 40~50cm
2018 Perennial Plant of the Year*
*”Perennial Plant of the Year(年間最優秀宿根草)とは、大学教授、植物育種家、造園家、ガーデンセンター経営者、植物栽培業者、園芸家、公共庭園のキュレーターなど園芸に携わる専門家数百人の投票により、一年間に一品種だけが選ばれる名誉ある顕彰です。

チャイブ(chives;学名 A. choenoprasum var. schoenoprasum)

チャイブ(chives;学名 A. choenoprasum var. schoenoprasum

チャイブはおもにキッチン・ハーブとして利用されています。4月ころ種まきすると同年の8月には葉を収穫できることが多いですが、葉の収穫を控えるとライトピンクの花を鑑賞することが可能です。
耐寒性、耐暑性にすぐれた非常に強健な品種です。庭植えすると、植えっぱなしで放置していても子球が出来てどんどん増殖し、数年経過するとみごとに群生するようになります。

開花時期:8~10月
草丈 x 株幅:30~40cm x20~30cm

画像の多くはWikimedia CommonsのCC BY SA-3.0 or 4.0から利用させていただいています。

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クロッカス(Crocus :アヤメ科クロッカス属 )https://ggrosarian.com/2026/06/27/%e3%82%af%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%ab%e3%82%b9%ef%bc%88crocus-%ef%bc%89/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25af%25e3%2583%25ad%25e3%2583%2583%25e3%2582%25ab%25e3%2582%25b9%25ef%25bc%2588crocus-%25ef%25bc%2589Fri, 26 Jun 2026 21:43:12 +0000https://ggrosarian.com/?p=7445

春、いちはやく花ひらくクロッカスは庭つくりには欠かせない植物です。 クロッカスの原種について簡単に述べ、その後に人気の高い園芸種をご紹介したいと思います。]]>

春、いちはやく花ひらくクロッカス(Crocus)は、スノードロップ(snow drop)やキンポウゲ(Ranunculus japonicus)などとともに早春を彩る花です。
枯れ色に沈み込んでいた庭に、地表から湧き出たかのように花開くクロッカスを見つけたとき、ああ春が来たと実感できます。一年の庭の楽しみは、クロッカスの花をみつけたときから始まるといってもよいのかもしれません。
ここでは、クロッカスの原種について簡単にまとめ、その後に人気の高い園芸種をご紹介したいと思います。
なお、秋咲きのサフラン(Crocus sativus)はここでは除外しています。

クロッカスCrocus :アヤメ科クロッカス属)

  • 学名:アヤメ科クロッカス属(Crocus):球根多年生草本
  • 別名:花サフラン、春サフランなどサフラン(Crocus sativus)は同属・別種
  • 花色:黄、白、薄紫(藤色)、紫、絞り(白+紫赤)など
  • 花期:2月下旬~4月上旬(多くは3月初旬から下旬)
  • 原産地:ヨーロッパ南部、トルコ、カザフスタンなど
  • 草丈x株幅:8~10cm丈x10~20cm幅、品種により変化があります

クロッカス(Crocus)という学名の由来

長く伸びる糸状の雌しべが特徴的であることから、ギリシャ語の”kroke(糸)”、またはラテン語の”krokos”が語源とのこと(Wikipedia等)

園芸種の交配に利用されているおもな原種

100種(あるいは250種とも言われる)におよぶ原種が知られています。このうち、園芸種として交配に利用されているのは主に次の4種です。

クリサントス(C. chrysanthus
シエベリ(C. sieberi
トマシニアヌス(C. tommasinianus
ヴェルヌス(C. vernus

クリサントス(C. chrysanthus)

クリサントス(C. chrysanthus

品種名クリサントスは黄花種という意味。小型の早咲き種で、残雪のなかから開花することがあり、スノークロッカス(Snow Crocus)という別名でも知られています。
下記のダッチクロッカスに比べ小さめの花となりますが、花数が多いという特徴があります。
花弁に筋が入るなど変化の多い原種ビフロルス(C. biflorus;別名スコッチクロッカス)との交配によりストライプとなったり、淡い藤色となる園芸種も生み出されています。

開花時期:早春
草丈 8~10cm

クロッカス・シエベリ(C. sieberi)

シエベリ(C. sieberi

シエベリはチェコ/ボヘミアの植物学者フランツ・ヴィルヘルム・ジーバー(Franz Wilhelm Sieber:1789–1844)にちなんで命名されたとのこと。
ラベンダー色の花弁、花芯にオレンジ・イエローが強めに出る花色の美しさで愛されています。
クリサントス系と区別をつけるために”シバース”と呼ばれたり、早咲き種であるため、クリサントスと同様、スノークロッカスと呼ばれることもあります。

開花時期:早春
草丈:8~10cm

トマシニアヌス(C. tommasinianus)

トマシニアヌス(C. tommasinianus

植物学者ムツィオ・トマシーニ(Mutius von Tommasini :1794–879) にちなんで命名されました。通称トミー、ウッドランド・クロッカス、アーリークロッカスなど。大型の早咲き種で草丈10~15cmほどとなります。
青、紫や淡いラベンダー、赤紫となる花色。花弁裏がシルバー気味になるという特徴があります。

開花時期:早春
草丈:10~15cm

ヴェルヌス(C. vernus)

ヴェルヌス(C. vernus

ヴェルヌスは”春”の意のラテン語。ダッチクロッカスの通称で知られています。草丈10~15cmとなる大型種です。
花色は紫、ラベンダー、白およびストライプなど。

開花時期:早春(クリサントスやシエベリよりは遅く開花することが多いです)
草丈:10~15cm

園芸種

オランダなどにおいて、トマニシアヌスの早咲き性とヴァルヌスの大きな花形を合わせもった品種を生み出すなど上記4原種などを交配親として数多くの園芸種が生み出されています。そのため、ひとつひとつの園芸種は、元となった原種の性質が交雑して現れることが多く、どの系列が特定できない例が多くなっています。

以下では、園芸愛好家のあいだで評価の高い品種をご紹介することにします。

クリームビューティ
C. chrysanthus 'Cream Beauty'

クリームビューティ
C. chrysanthus ‘Cream Beauty’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm
AGM(RHS:Award of Garden Merit)

ジプシーガール
C. chrysanthus 'Gipsy Girl'

ジプシーガール
C. chrysanthus ‘Gipsy Girl’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm

ツバネンブルグ・ブロンズ
C. chrysanthus 'Zwanenburg Bronze'

ツワーネンブルグ・ブロンズ
C. chrysanthus ‘Zwanenburg Bronze’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm
AGM

ブルーパール
C. chrysanthus 'Blue Perl'

ブルーパール
C. chrysanthus ‘Blue Perl’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm
AGM

スノーバンティング
C. chrysanthus 'Snow Bunting'

スノーバンティング
C. chrysanthus ‘Snow Bunting’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm
AGM

プリンスクラウス
C. chrysanthus 'Prince Claus'

プリンスクラウス
C. chrysanthus ‘Prince Claus’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm

トリカラー
C. sieberi 'Tricolor'

トリカラー
C. sieberi ‘Tricolor’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm
AGM

ファイヤーフライ
C. sieberi 'Firefly'
花期:2月末~3月

ファイヤーフライ
C. sieberi ‘Firefly’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm

ルビージャイアント
C. tommasinianus 'Ruby Giant'

ルビージャイアント
C. tommasinianus ‘Ruby Giant’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm

ホワイトウェル・パープル
C. tommasinianus 'Whitewell Purple'

ホワイトウェル・パープル
C. tommasinianus ‘Whitewell Purple’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm

アルブス
C. tommasinianus 'Albus'

アルブス
C. tommasinianus ‘Albus’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm

バールズ・パープル
C. tommasianianus 'Barr's Purple'

バールズ・パープル
C. tommasianianus ‘Barr’s Purple’
花期:2月末~3月
草丈x株幅:7~10cmx7~10cm

ジャンヌ・ダルク
C. vernus 'Jeanne d'Arc'

ジャンヌ・ダルク
C. vernus ‘Jeanne d’Arc’
花期:3月
草丈x株幅:10~15cmx10~15cm

ピックウィック
C. vernus 'Pickwick'

ピックウィック
C. vernus ‘Pickwick’
花期:3月
草丈x株幅:10~15cmx10~15cm

ヴァンガード
C. vernus 'Vanguard'

ヴァンガード
C. vernus ‘Vanguard’
花期:3月
草丈x株幅:10~15cmx10~15cm
AGM

(註)画像すべてはWikimedia Commons [ CC BY SA-3.0 or 4.0]から使わせていただいています。

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スヴェニール・ド・フィレモン・コシェ(Souv. de Philémon Cochet)- Hybrid rugosahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%82%b9%e3%83%b4%e3%82%a7%e3%83%8b%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%83%89%e3%83%bb%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%ac%e3%83%a2%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%82%b3%e3%82%b7%e3%82%a7%ef%bc%88souv-de-philemon-cochet/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25b9%25e3%2583%25b4%25e3%2582%25a7%25e3%2583%258b%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2589%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2595%25e3%2582%25a3%25e3%2583%25ac%25e3%2583%25a2%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25b3%25e3%2582%25b7%25e3%2582%25a7%25ef%25bc%2588souv-de-philemon-cochetFri, 12 Jun 2026 02:48:22 +0000https://ggrosarian.com/?p=7346

丸弁咲きの花。 花色はわずかにクリームがはいったような色合い。ティーローズ系の強い香り。 120㎝から180㎝高さのシュラブとなります。]]>

スヴェニール・ド・フィレモン・コシェ(Souv. de Philémon Cochet)- Hybrid rugosa

どんなバラ?

9㎝から11㎝径、40弁ほどの乱れがちな丸弁咲きの花となります。単輪咲きとなる品種が多いハマナス系のなかにあって例外的に房咲きとなる性質を有しています。
花色は純白というより、わずかにクリームがはいったような優雅な色合い。花芯にわずかに点滴で落としたようなサーモンピンクが入ります。
ティーローズ系の強い香りもまたこの品種の魅力のひとつです。
明るい色合い、大きめのしわが寄ったようなざらざらとした手触りのつや消し葉はハマナス交配種に特徴的なものです。120㎝から180㎝高さのシュラブとなり、株肌にはハマナス交配種に特徴的なトゲがびっしりとつきます。

育種者、育種年および品種名の由来など

フランスのコシェ農場主であったフィレモン・コシェが育種した実に美しいハマナス交配種です。なぜか長い間、未公表であったものを、1899年、後継者である息子のコシェ=コシェが育種した父フィレモン・コシェにちなんで命名し、市場へ提供し、世に出ることになりました。

‘スーヴニール・ド・フィレモン・コシェ’(フランス国立園芸協会より新品種として最優秀賞を受賞)。

この美しい品種は父が種から育てたものですが、その父を偲んで名付けたものです。
(白花のハマナス交配種である)’ブラン・ダブル・ド・クベール’との自然交配によって生まれましたが、大きな改良が加えられています。
生育力、樹形、葉など、両品種の一般的な特徴は共通していますが、’スーヴニール・ド・フィレモン・コシェ’の花は完全な八重咲きです。直径10~12センチにも達する美しい白色で、中心部はやや肉色を帯びています。その形と花弁の配置は、有名なバラ’スーヴニール・ド・ラ・マルメゾン’を彷彿とさせます。美しいブルボンによく似ていることから、この品種は非常におすすめで、元品種であるブラン・ダブル・ド・クーベールよりもはるかに優れています。

スーヴニール・ド・フィレモン・コシェ種は、非常に生育旺盛で、優れた返り咲き性があります。

『フランス・バラ年誌(Journal des Roses)』, 1899

上記のとおり、白花のハマナス交配種である’ブラン・ドゥーブル・ド・クベール(Blanc Double de Coubert )’の実生から生じたとされていますが、他のハマナス交配種よりも返り咲きする性質が強いこと、またティーローズ系の香りがすること、ハマナスには見られない、房咲きとなる性質などから、チャイナローズの血が色濃く見られます。
今日、トゲが密生する性質からあまり人気のないハマナス交配種ではありますが、このフィレモン・コシェの優雅な美しさはもっと評価されていいのではないかと思います。

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マーチン・フロビシャー(Martin Frobisher)- Hybrid rugosahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%83%81%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%95%e3%83%ad%e3%83%93%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%bc%ef%bc%88martin-frobisher%ef%bc%89-hybrid-rugosa/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%259e%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2581%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2595%25e3%2583%25ad%25e3%2583%2593%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25a3%25e3%2583%25bc%25ef%25bc%2588martin-frobisher%25ef%25bc%2589-hybrid-rugosaFri, 12 Jun 2026 02:45:12 +0000https://ggrosarian.com/?p=7340

9cmから11cm径、丸弁咲き。ペールピンクの花色。ハマナス系の強い香り。 葉色は淡いくすみに入ったつや消し葉。 120cmから180cm高さのシュラブとなります。]]>

マーチン・フロビシャー(Martin Frobisher)- Hybrid rugosa

どんなバラ?

9cmから11cm径、25弁ほどの、丸弁または平咲きとなるの花、数輪ほどの”連れ”咲きとなります。
淡い、繊細な色合いにピンクの花色。芯は色濃く染まります。花形とあいまって心和ませる優雅な雰囲気をかもし出します。
ハマナス系の強い香り。
葉色は淡いくすみに入ったつや消しの若緑。この品種のいちばんの魅力かもしれません。
120cmから180cm高さ、比較的こじんまりとまとまるシュラブとなります。

淡い葉緑に交配親のひとつであるハマナスの性質が現れていますが、ハマナス交配品種にありがちな枝を覆いつくすトゲはこの品種ではそれほど顕著なものではありません。葉色の若緑と枝ぶりのたおやかさの組み合わせは息を呑むほどの美しさです。あまり知られていないのが残念な品種のひとつです。

育種者、育種年など

1961年、カナダで耐寒性に優れたバラの育種に携わっていたフォリシタス・スヴェジダ博士(Dr. Felicitas Svejda)により育種・公表されました。
種親:ハマナス交配種のシュニーツベルグ(Schneezwerg)
花粉:不明
彼女はこの品種の成功以後、カナダなど北米を探検した冒険家たちにちなんで命名され、エクスプロアラー・シリーズ(Explorer Series:”冒険者シリーズ”)と銘打った耐寒性の強い新品種をつぎつぎに公表してゆくことになりました。

品種名の由来など

Painting/Cornelis Ketel [Public Domain via Wikimedia Commons]

マーチン・フロビシャー(1535-1594)はイングランドの冒険家。特に現在のカナダ地域を3度にわたり探検したことで知られています。

フロビシャーはアフリカ西岸などへの航海を行っていましたが、北大西洋を通過して太平洋へ抜ける航路を見つけることができるのではないかと考えていました。

16世紀、中部および南大西洋の航路がスペインやフランスにより席捲されており、イングランドの商船や艦隊が付け入るすきがなかったこともあって、このプランにやがてスポンサーが付き(後にはエリザベス女王の援助も)、1576年から毎年3回にわたって探検が行われました。

これらの探検は天候の関係から夏季にしか実施できないものでした。結果的にはカナダ北部のバッフィン島を発見するなど、極北海域を探検することに止まり、さしたる成果をあげることはできませんでした。しかし、フロビシャーは熟練した航海者として、後にイングランド艦隊へ加わり、西インド諸島において勃発したスペインとの戦闘において戦功があったとして爵位を付与されました。

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シングル・レッド・スコッチ(R. sempervirens)- Hybrid spinosissimahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%82%b7%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%83%ac%e3%83%83%e3%83%89%e3%83%bb%e3%82%b9%e3%82%b3%e3%83%83%e3%83%81%ef%bc%88r-sempervirens%ef%bc%89-hybrid-spinosissima/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b0%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bb%25e3%2583%25ac%25e3%2583%2583%25e3%2583%2589%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25b9%25e3%2582%25b3%25e3%2583%2583%25e3%2583%2581%25ef%25bc%2588r-sempervirens%25ef%25bc%2589-hybrid-spinosissimaFri, 12 Jun 2026 02:42:55 +0000https://ggrosarian.com/?p=7350

7cmから9cm径、単輪のことが多い5弁のシングル咲き。 ディープピンクまたはダークレッドとなる花色。80cmから120cm高さほどの小さなブッシュとなります]]>

シングル・レッド・スコッチ(Single Red Scotch)- Hybrid spinosissima

どんなバラ?

7cmから9cm径、単輪のことが多い5弁のシングル咲き。
パープリッシュな色合いのディープピンクまたはダークレッドとなる花色。花弁裏は明るいパープリッシュピンクとなり、表裏別色といった印象を受けます。
中程度の香り。
ざらりとした表皮の暗い灰緑色の小さな葉、固め、褐色の細い枝ぶりにびっしりと鋭いトゲが生じます。原種名のスピノシシマ(spinosissima)は”トゲが多い”、旧原種名の’ピンピネリフォリア(pimpinellifolia)’は”セリ科のような細葉”という意味ですので、この品種の元となった原種の特徴をよく示しています。
80cmから120cm高さほどの小さなブッシュとなりますが、黒いトゲだらけのこじんまりと丸まった野趣あふれる樹勢を前にするとは、なにか特異なものに出会ったといった感覚にとらわれます。

育種者、育種年および品種名の由来など

1735年に刊行された『園芸家辞典(The Gardener’s Dictionary)』第2巻に記載されているなど、18世紀の初頭にはその存在が知られていたようです。

原種のスピノシシマ(ピンピネリフォリア)は白花ですが、自然交配により生じた色変わり種とみなされています。
この赤花種ととてもよいコンビになるのが、以下ご紹介するオールド・イエロー・スコッチです。

オールド・イエロー・スコッチ(Old Yellow Scotch)- Hybrid spinosissima

Old Yellow Scotch

オールド・イエロー・スコッチは19世紀の初頭には知られていたロサ・スピノシシマの交配種ですが、自然交配によるのか意図的に育種されたのかわかっていません。

開花時期や性質は上述の’シングル・レッド・スコッチ’と同様ですが、
花形は9から16弁ほどの平咲きのセミ・ダブル、花色はライトイエロー、株丈も150cmほどのシュラブとなる品種です。

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エヴァンジェリン(Evangeline)- Hybrid wichranahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%82%a8%e3%83%b4%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%aa%e3%83%b3%ef%bc%88evangeline%ef%bc%89-hybrid-wichrana/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a8%25e3%2583%25b4%25e3%2582%25a1%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b8%25e3%2582%25a7%25e3%2583%25aa%25e3%2583%25b3%25ef%25bc%2588evangeline%25ef%25bc%2589-hybrid-wichranaFri, 12 Jun 2026 02:27:51 +0000https://ggrosarian.com/?p=7335

シングル咲きの花形、豪華な房咲き。 ミディアム・ピンクの花弁。強い香り。350cmから600cm高さに及ぶランブラーとなります。]]>

エヴァンジェリン(Evangeline)- Hybrid wichrana

どんなバラ?

3cmから5cm径、シングル咲きの花形、豪華な房咲きとなります。
ミディアム・ピンクの花弁、中心部は白く色抜けします。
強い香り。ふっくらと円みを帯びた照り葉、柔らかな枝ぶり、350cmから600cm高さに及ぶランブラーとなります。
耐病性、耐寒性にすぐれたじょうぶな品種であることに加え、他のバラが咲き終わったあとに開花する遅咲きの性質が特出すべき特徴かもしれません。

育種者、育種年および育種名の由来など

1906年,アメリカのM.H. ウォルシュ(Michael H. Walsh)により育種されました。
種親はウィックラーナ、花粉にはノイバラ系ランブラーのクリムゾン・ランブラーが用いられました。
この組み合わせは、クエスト=リットソン氏がドロシー・パーキンスの交配親として指摘している交配と同じです。

ウォルシュは詩人H. W. ロングフェローの熱心な読者だったのでしょう、ハイアワサやミネハハなどロングフェローの叙事詩に登場人物にちなんだランブラーを残しています。この品種もロングフェローの叙事詩『エヴァンジェリン: アカディの話 (Evangeline: A Tale of Acadie)』のヒロインにちなんで命名されました。
ウォルシュはこの品種の可憐な花に出会ったとき、恋人への思いに命をささげたエヴァンジェリンのイメージと重なったのだと思います。

'Evangeline' Painting/Christian Schussele
‘Evangeline’ Painting/Christian Schussele [Public Domain via Wikimedia Commons]

十七の夏を過した娘は、優にやさしい美人であつた。
目は、道端の茨に實のる苺のやうに、あくまで黒く、
其目が、房々とした前髪の鳶色の影から柔らかに光つた。
つく息は、野に草を食む牝牛の息のやうに、芳しかった。
刈り入れの暑いお午頃、手製のエールの小さな壷を、
働き人に持つて行く時、本當に綺麗な娘であった。

訳:斎藤悦子(岩波文庫)

岩波文庫に収められた斎藤悦子さんによる翻訳『哀詩エヴァンジェリン』には、この叙事詩にみちびかれたような哀話があります。

悦子さんの兄斎藤博氏によるはしがきを一部引用します。

…悦子は急病で死んだ…自分とは随分年が違って居たので、妹と云うより寧ろ娘のやうな氣がして居た。ふだんから兄弟中でも丈夫な子で、此夏の生き別れが、死に別れにならうとは夢にも思はなかった。

不思議なことには、悲しい電報を受け取ってから二三日後に、片附ものをして居ると、書類の中から、妹が書いた小さな帳面が見出された。それはエヴァンジェリンの譯であった。讀むともなしに讀み乍ら、二十三歳で死んだ妹は、何だか不運なエヴァンジェリンに似て居るような氣がした。

昭和3年12月、天洋丸上にて、兄斎藤博

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ランブリング・レクター(Rambling Rector)- Hybrid moschata/Hybrid multiflorahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%96%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%bb%e3%83%ac%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%bc%ef%bc%88rambling-rector%ef%bc%89-hybrid-moschata-hybrid-multiflora/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%25a9%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2596%25e3%2583%25aa%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b0%25e3%2583%25bb%25e3%2583%25ac%25e3%2582%25af%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25bc%25ef%25bc%2588rambling-rector%25ef%25bc%2589-hybrid-moschata-hybrid-multifloraFri, 12 Jun 2026 02:25:35 +0000https://ggrosarian.com/?p=7331

セミ・ダブルまたはダブル咲きの小輪の花。クリーミィ・ホワイトとなる花色。 絢爛たる香りが漂います。 600cm高さとなるランブラーです。]]>

ランブリング・レクター(Rambling Rector)- Hybrid moschata/Hybrid multiflora

どんなバラ?

3cm径、セミ・ダブルまたはダブル咲きの小輪の花が春、咲き競うような房咲きとなります。
クリーミィ・ホワイト、また、次第に純白へと退色する花色。花芯のシベのイエローとのコントラストが見事です。
絢爛たる香りが漂います。
旺盛に枝を伸ばすランブラーです。600cm高さx600cm幅になると想定する必要があると思います。壁面を覆ったり、また、大きめのパーゴラなどに誘引して春、枝垂れ咲きとなる様を鑑賞したりする楽しみかたができる品種です。このランブリング・レクターこそがムスク・ローズ系ランブラーの到達点を示す品種だと思っています。

育種者、育種年および品種名の由来など

Rambling Rectorとは「ぶらぶら散歩している牧師」といった意味かと思います。
以下の解説のとおり、1900年ころ、英国で育種されたとみられていますが育種者は誰だったのかは分かっていません。
ノイバラとムスク・ローズの影響が顕著であるため、両原種の交配によるのだろうと考えられています。クラス分けもノイバラ系とされたりムスク・ローズ系とされたり揺れ動いていますが、落葉しないこともあるので「ムスク・ローズだな」というのが個人的な印象です。

グラハム・トーマスは著作”Graham Stuart Thomas Rose Book” 1994のなかで次のように語っています。

ほぼ、純粋なノイバラと言っていいが、花形はセミ・ダブルだ…1912年版のデージー・ヒル・ナーサリーのカタログにリストアップされていた。

この記述に対し、当のデージー・ヒル・ナーサリーは次のように訂正しています。

あらゆるバラの中でも最も生命力の強いものの一つ… 美しく、ほとんど枯れない葉と、大きな白い花房を持つ
非常に生命力の強いバラ。花は八重咲きで、大きな直立した房状に咲き、クリーム色から白く色づく。この品種に特有な芳醇な香り。
トーマスによると、このバラは1912年にデイジー・ヒルのカタログに初めて掲載されたとされているが、それ以前にのカタログ (1901-1902) にも掲載されていた。トム・スミス(註:スコットランドのバラ育種家か?)がこのバラに命名した可能性もあるが、カタログには彼がこのバラを育成または発見したという記述はない。もしスミスがこのバラに命名したとしたら、彼がどの牧師館で入手したのかを知るのは興味深いだろう。ランブリング・レクター(散歩中の牧師)が誰だったのか、私たちはおそらく永遠に知ることはないだろう。(Google翻訳、一部修正)

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アルカタ・ピンク・グローブ(Arcata Pink Globe)- Hybrid setigerahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%82%a2%e3%83%ab%e3%82%ab%e3%82%bf%e3%83%bb%e3%83%94%e3%83%b3%e3%82%af%e3%83%bb%e3%82%b0%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%96%ef%bc%88arcata-pink-globe%ef%bc%89-hybrid-setigera/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25ab%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2594%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25af%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25b0%25e3%2583%25ad%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2596%25ef%25bc%2588arcata-pink-globe%25ef%25bc%2589-hybrid-setigeraFri, 12 Jun 2026 02:22:29 +0000https://ggrosarian.com/?p=7314

3cmから5cm径、ポンポン咲きまたは丸弁咲き、豪華な房咲きとなります。 淡いピンクの花色。濃厚な香り。 500cmにおよぶ大型のランブラーとなります。]]>

アルカタ・ピンク・グローブ(Arcata Pink Globe)- Hybrid setigera

どんなバラ?

3cmから5cm径、26弁から40弁ほどのポンポン咲きまたは丸弁咲き、花束のような豪華な房咲きとなります。
ミディアム・ピンクに色づいていたツボミは、開花すると色をわずかに失い、淡いピンクの花となります。
濃厚な香りにも恵まれています。
たまご形の半照り葉、株丈、株幅とも500cmにおよぶ大型のランブラーとなります。
遅咲き品種として知られています。

育種者、育種年および品種名の由来など

21世紀になってから知られるようになったいわゆる”ファンド・ローズ”です。アメリカ、カリフォルニア州のアルカータで発見されたことから「アルカータの丸型ピンク」と命名されました。

花色、花形などから、またまれに返り咲きする性質がみられることから、再発見当初はノワゼットにクラス分けされていたようです。しかし、良好な環境下では、幅、高さとも500cm高さに達するなど大株になることなどからセティゲラの特徴が指摘されるようになり、現在ではセティゲラとノワゼットの交配種であろうと考えられるようになっています。

モザー・ハウス・シェッド・ローズ(Moser House Shed Rose)~アルカタ・ピンク・グローブと同じ品種?

‘Moser House Shed Rose’ Photo/Rudolf [CC BY SA-4.0 via Rose-Biblio]

モーザー・ハウザー・シェッド・ローズは、カリフォルニアのゴールドカントリー(カラベラス郡)にある歴史的な邸宅、モーザー邸で発見された”ファンド・ローズ”のひとつです。
同地に80年以上前から植栽されていたとされていますが、上述のある方・ピンク・グローブとよく似ていることから、同じ品種ではないかという見解もあるようです。

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エンヘン・フォン・タラウ(Ännchen von Tharau)- ayrshirehttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%83%98%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%82%bf%e3%83%a9%e3%82%a6%ef%bc%88annchen-von-tharau%ef%bc%89-ayrshire/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a8%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2598%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2595%25e3%2582%25a9%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25a9%25e3%2582%25a6%25ef%25bc%2588annchen-von-tharau%25ef%25bc%2589-ayrshireFri, 12 Jun 2026 02:08:12 +0000https://ggrosarian.com/?p=7310

7cmから9cm径、整ったカップ型・ロゼッタ咲きの大輪花。花色はわずかにピンクがかった白。300㎝から400㎝高さのランブラーとなります。 ]]>

Photo/Geolina [CC BY SA-4.0 via Wikimedia Commons]

エンヘン・フォン・タラウ(Ännchen von Tharau)- ayrshire

どんなバラ?

果実のように固く結んでいた蕾は少しづつふくらみ、7cmから9cm径、整ったカップ型・ロゼッタ咲きの大輪花となります。花色はわずかにピンクがかった白。熟成すると花弁は乱れ、やがてハラハラと散ってゆきます。300㎝から400㎝高さのランブラーとなります。
香りについては強いとも弱いとも言われ、はっきりと特定できません。ここでは”中香”としておきます。
灰色がかった緑の大きなつや消し葉と白花とのコントラストは、清楚でありながら、同時に妖しいほど魅惑的です。開花の最盛期に出会うことができれば、白花ランブラーの美しさの極みを満喫する喜びを感じることができるでしょう。

育種者、育種年および品種名の由来など

1885年以前にハンガリーのR.ゲシュヴィント(Rudolf Geschwind)により育種されました。アルバとエアシャー・ローズまたはロサ・アルヴェンシスの交配によるとされることが多いのですが、詳細は分かっていません。

ノイバラ系のランブラーにクラス分けされたり、大輪花であることからアルバとされたり、樹形からエアシャー・ローズ(アルヴェンシス)とされるなど属するクラスが揺れています。

Ännchen von Tharau Illustration/Paul Hay
Illustration/Paul Hay [Public Domain via Wikimedia Commons]

エンヘン・フォン・タラウは、タラウ(現在のロシア領‐本土からの飛び地、カリーニングラード州)の司祭の娘、アンナ・ネアンデルに捧げられた民謡です。

歌詞は 1634 年に、彼女への求婚を拒絶された青年ヨハン・フォン・クリングスポルンを話種にしてサイモン・ダッハによって綴られた詩が元になっているとのことです。
元歌詞はドイツ語ですが、『ハイアワサの歌』などで名高いアメリカの詩人H. W. ロングフェロー(Henry Wadsworth Longfellow)の翻訳もよく知られています。以下はロングフェローからの重訳(Google翻訳、一部修正)の冒頭です。

タラウのアニー、昔からの愛しい恋人よ、/Annie of Tharaw, my true love of old,
彼女はわたしの命、財産、黄金。/She is my life, and my goods, and my gold.

タラウのアニー、彼女はもう一度/Annie of Tharaw her heart once again
喜びと苦しみの中でわたしに心を捧げた。/To me has surrendered in joy and in pain.

タラウのアニー、わたしの富、わたしの善よ、/Annie of Tharaw, my riches, my good,
おお、あなた、わたしの魂、わたしの肉、そしてわたしのたぎる血よ!/Thou, O my soul, my flesh, and my blood!

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ゲシュヴィント・ショーンステ(Geschwinds Schönste)- Hybrid multiflorahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%82%b2%e3%82%b7%e3%83%a5%e3%83%b4%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%bb%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%83%86%ef%bc%88geschwinds-schonste%ef%bc%89-hybrid-multiflora/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25b2%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25a5%25e3%2583%25b4%25e3%2582%25a3%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2588%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25a7%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b9%25e3%2583%2586%25ef%25bc%2588geschwinds-schonste%25ef%25bc%2589-hybrid-multifloraFri, 12 Jun 2026 01:54:37 +0000https://ggrosarian.com/?p=7295

7cmから9cm径、25弁前後、オープン・カップ型の花。 バイオレットの色合いが濃いクリムゾンの花色。香りはほとんどありません。]]>

ゲシュヴィント・ショーンステ(Geschwinds Schönste)- Hybrid multiflora

どんなバラ?

7cmから9cm径、25弁前後、オープン・カップ型の花が数輪ほどの”連れ”咲きとなります。
バイオレットの色合いが濃いクリムゾンとなる花色。
香りはほとんどありません。
楕円形、縁のノコ目が強めに出る、深い色合の照り葉、250cmから360cm高さとなります。柔らかな枝ぶりですので、ランブラーとされることも多いのですが、細いけれども固めの枝ぶりですので、クライマーにカテゴライズすることにしています。

育種者、育種年および品種名の由来など

1900年にルドルフ・ゲシュヴィント(Rudolf Geschwind)が育種しましたが長い間公表されずの状態が続きました。1929年になってようやく、彼の死去後、残された品種を管理していたオーストリー=ハンガリー(現ハンガリー)のショテック女伯(Gräfin Marie Henriette Chotek)のバラ園から公表されました。

ノイバラ系のランブラーとしてクラス分けされるのが一般的ですが、すでに言及したとおり、ここでは”柔らかな枝ぶりの”クライマーとしています。
赤花のノイバラ系ランブラー、ターナーズ・クリムゾン・ランブラー(Turner’s Crimson Rambler)とクリムゾンのチャイナ・ローズ、グルス・アン・テプリッツ(Gruss an Tepritz)との交配ではないかと見るむきもあります。(C. Quest Ritson, “Climbing Roses of the World”)
花色と房咲きになる印象から、そのように解説しているのかもしれませんが、葉や枝の様子からはクリムゾン・ランブラーの影響を感じ取ることはできません。また、ゲシュヴィントがクリムゾン・ランブラーを交配に使用していたという記録も見当たりませんので、クエスト・リットソンの説には少し無理があるように感じます。

深い色合いが醸し出す妖しいほどの魅力を含みながらも、同時に涼やかな印象をも醸し出す、もっとも美しい赤花クライマーのひとつだと思っています。
ドイツの『バラ年鑑誌(Rosen-Almanach)』、1979-1980は、ショテック女伯によるバラ・カタログ1929年版におけるこの品種の解説を紹介しています。彼女の解説はこの品種の魅力を余すところなく語っているように感じています。

今年もまた、パークローズと巨匠のつるバラを販売いたします。
ゲシュヴィント農園から届いたバラたち
私のコレクションの中でも、ひときわ目を引く、見事なバラです。この巨大な茂みを覆う、花の美しさと豊かさは、実際に開花した姿を見た人にしか想像できないでしょう。枝は高く太く、まるで巨大な枝垂れバラのように、幾重にも重なり、花が咲き乱れることで、芝生に向かって大きく弧を描いて垂れ下がります。

革のような美しい葉(セティゲラ系の血が濃く混ざっています)は、重く、大きく、半直立、半垂れ下がる、中型のバラの花房の重みを支える背景となっています。花は長く途切れることなく咲き続け、色褪せるまでほとんど変化しません。

“The rose catalogue of Marie Henriette Gräfin Chotek”, October 1929

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エアインネルンク・アン・ブロド(Erinnerung an Brod)- Hybrid Perpetual(HP)https://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%82%a8%e3%82%a2%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%8d%e3%83%ab%e3%83%b3%e3%82%af%e3%83%bb%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%96%e3%83%ad%e3%83%89%ef%bc%88erinnerung-an-brod%ef%bc%89-hybrid-perpetual%ef%bc%88hp/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a8%25e3%2582%25a2%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25b3%25e3%2583%258d%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25af%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25b3%25e3%2583%25bb%25e3%2583%2596%25e3%2583%25ad%25e3%2583%2589%25ef%25bc%2588erinnerung-an-brod%25ef%25bc%2589-hybrid-perpetual%25ef%25bc%2588hpFri, 12 Jun 2026 01:44:56 +0000https://ggrosarian.com/?p=7287

7cmから9cm径、60弁を超えるような、多弁、ダリアに似た小さな花弁が密集した丸弁咲きの花形。 開花当初の花色はクリムゾン、熟成するに従い、次第にパープルの色合いが濃くなってゆきます。 ]]>

エアインネルンク・アン・ブロド(Erinnerung an Brod)- Hybrid Perpetual

どんなバラ?

7cmから9cm径、60弁を超えるような、多弁、ダリアに似た小さな花弁が密集した丸弁咲きの花形となります。しばしば緑芽が花芯に生じます。
開花当初の花色はクリムゾン、熟成するに従い、次第にパープルの色合いが濃くなってゆきます。
軽く香ります。
幅広、とがり気味のくすんだ深いつや消し葉。細めで柔らかな枝ぶり、180cmから250cm高さとなります。シュラブとして登録されていますが、小さめのクライマーとして低いフェンスなどへ誘引するほうがよいように感じます。

育種者、育種年および品種名の由来など

1886年、ドイツの園芸誌『Wiener Illustrirte Garten-Zeitung;”ウィーン・ガーデン新聞”)に
「どんな土壌でも、また最も劣悪な場所でも、覆いなしに生育し、豊富かつ効果的に花を咲かせる…」
という解説つきで紹介されたのが文献上の初出のようです。

ハンガリーのルドルフ・ゲシュヴィント(Rudolf Geschwind)が育種・公表したことは後の多くの資料から明確です。彼が育種した品種の公表は1884年ころからですので、この品種はゲシュヴィント育種品種の初期のものだと思われます。
クリムゾン/パープルの乱れがちの花、深い葉色、固くふしくれだった枝ぶりなど、ゲシュヴィントによる育種品種の典型的な特徴を持っています。おそらく彼の最良の品種のひとつだと思います。

交配親は不明のままですが、解明が試みられています。ひとつの手がかりは、ゲシュヴィントが北米の原種ロサ・セティゲラ(R. setigera)を種親として耐寒性のある品種を数多く育種していることです。
シュヴィントが育種した品種について詳細な研究をつづけてきたオーストリアのE. ウンムート氏(Eric Unmuth)は、その観点から、

種親:ロサ・セティゲラ
花粉:藤色のハイブリッド・パーペチュアル(HP)、ジェニー・ド・シャトーブリアン(Génie de Châteaubriand)

という交配だったのではないかという説を提出しています。しかし、この説も確定的なものではありません。グラハム・S・トーマスは著作『Graham Stuart Thomas Rose Book』のなかで、セティゲラとHPの交配という説が一般的であるのを認めながらも、
「この品種は典型的なHPの性質を持ち、セティゲラの特性はどこにも見えないので、この交配説は疑わしい…」と述べています。

エアインネルンク・アン・ブロドとは”ブロドの思い出”という意味です。現在のセビリア、コスボ自治区にブロドという小都市があります。19世紀後半、バラ育種の方向を先進的に切り開いていたゲシュヴィントですが、育種家としては生涯アマチュアでした。生業である森林管理官として東欧各国を歴訪していましたので、公務としてブロッドを訪れたことがあるのかもしれません。

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ファンタン=ラトゥール(Fantin-Latour)- centifoliahttps://ggrosarian.com/2026/06/12/%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%b3%ef%bc%9d%e3%83%a9%e3%83%88%e3%82%a5%e3%83%bc%e3%83%ab%ef%bc%88fantin-latour%ef%bc%89-centifolia/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%2595%25e3%2582%25a1%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25b3%25ef%25bc%259d%25e3%2583%25a9%25e3%2583%2588%25e3%2582%25a5%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25ef%25bc%2588fantin-latour%25ef%25bc%2589-centifoliaFri, 12 Jun 2026 01:39:29 +0000https://ggrosarian.com/?p=7267

ロゼッタ咲きの花形、しばしば中心に緑芽ができます。花色は明るいピンク。 静物画を多く残したフランスの画家ファンタン・ラトゥールにちなんで命名されました。 ]]>

ファンタン=ラトゥール(Fantin-Latour)- centifolia

どんなバラ?

9cmから11cm径、ロゼッタ咲きとなる花形。
花色は明るいピンク、シェル・ピンクと呼ぶにふさわしい中心部が濃く染まる美しく優雅な花色です。
オールドローズ系の鮮烈な香りを放つと記述している解説書もありますが、株による変異が大きいようです。ここでは中香とカテゴライズしました。
わずかに青みをおびたような深い緑の葉は特質すべきものです。固く、トゲの少ない、120cmから180cm高さの横張り性のシュラブとなります。旺盛に生育し、ボリュームたっぷりの株になります。
耐寒性にすぐれているばかりではなく、春一季のみですが、華麗な花を咲かせる、じょうぶさと、美しい花、樹形など、均整のとれた非常に完成度の高い品種です。

育種者、育種年の由来など

1938年、園芸研究家E.A. バンヤードは英国王室園芸協会の年誌『Rose Anual』において、ファンドローズ(再発見バラ)として紹介したのが文献上での初見です。したがって、育種者、育種年および交配親などすべて不詳のままです。

英国の園芸研究家グラハム・S・トーマスは著書『The Old Shrub Roses』なかでこの品種を賞賛しています。その解説が秀逸ですのでご紹介します。

ファンタン=ラトゥール

この素晴らしいバラをどのクラスに分類すべきか判断に迷うところだ。花は明らかにケンティフォリアの特徴を備えているが、葉はチャイナローズの特徴であるスムーズさが見られる。しかし、生育と開花は典型的なケンティフォリアに非常に近く、開花期が1シーズンのみであることから、この分類(ケンティフォリア)に含めるのが最も適切だろう。
良質な土壌では、高さと幅が5フィート(約1.5メートル)ほどに成長し、美しく幅広で濃い緑色の葉を茂らせる、丸みを帯びた大きな低木となる。特に開花期には、最も美しいシュラブローズの一つと言えるだろう。
ケンティフォリア特有の魅力をたたえた花は、半開きの時は円形のカップ状で、淡いピンク色をしており、中央のひだには温かみのある濃いピンク色が差す。成熟すると外側の花弁は反り返り、花芯はカップ状のまま残る。
この段階での美しさは他に類を見ることはできない。あらゆる点で非常に満足のいくバラであり、芳しい香りを放つ。

私はある庭園でこのバラを見つけたが、当時は名前が知られておらず、”最高の庭園バラ(The Best Garden Rose)”というラベルが貼られていた。そのため、このバラは偉大なフランス画家の名にちなんで名付けられるにふさわしいと言えるだろう…

“The Old Shrub Roses”, Graham Stuart Thomas, 1985

品種名の由来など

Henri Fantin-Latour Self portrait
“Henri Fantin-Latour, Self-portrait (1860)” [Public Domain via Wikimedia Commons]
"Summer Flowers" Painting/Henri Fantin-Latour
“Summer Flowers” Painting/Henri Fantin-Latour [Public Domain via Wikimedia Commons]

ファンタン=ラトゥール(Henri Fantin-Latour:1836 – 1904)はバラなど花を主題にした多くの静物画を残したフランスの画家です。
画題としては、静物画の他、肖像画、画家仲間の群像やギリシャ・ローマ神話の挿話など広い分野におよびました。
どんな画題でもそつなくこなす器用さがかえって災いとなったのか、故国フランスではあまり人気がありませんでしたが、”ルドゥテの再来”と評される美しい静物画が英国で高い評価を得るようになってから著名な画家のひとりとなりました。

ファンタン=ラトゥールの死去の様子を伝える興味深い記事をご紹介しましょう。
写真家で作家のデレク・フェルが、1999年12月号の「ヌーヴォー」誌に、自身の著作『印象派のバラ(Impressionist Roses)』の書評に寄せた記事だとのことです。

(わたしは)プリンストン大学美術館で、印象派の中でもあまり知られていないファンタン=ラトゥールに関する参考書を11冊も見つけました。
ある本には彼がパリのアパートで亡くなったと書かれていましたが、別の本には、彼がバラ園を耕していたビュール村の週末別荘クロワ・ファンタンで亡くなったと書かれていました。好奇心に駆られ、私はビュールへと向かい、教会の墓地で彼の墓を見つけました。彼のコテージの手がかりを探して、狭く曲がりくねった田舎道を車で走っていると、生垣から突き出た真鍮製の光り輝く十字架が目に入りました。
車を私道に停めると、ボストンアイビーに覆われた美しいレンガと木造の家のテラスで、家族が昼食をとっていました。家の持ち主は、成長した3人の子供とその配偶者たちと家族の再会を祝っており、確かにここがファンタン=ラトゥールの田舎の家だったことを確認しました。そして、テラスの向こうに広がるバラ園で彼が亡くなったのも事実でした。その場所は現在、ほとんど芝生になっています。彼はテラスで昼食をとっている最中に体調を崩し、庭に出てバラの中で倒れたのだそうです。

Comment, Derek Fell

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エリザベス(Elizabeth)- modern shrub/English Rosehttps://ggrosarian.com/2026/06/04/%e3%82%a8%e3%83%aa%e3%82%b6%e3%83%99%e3%82%b9%ef%bc%88elizabeth%ef%bc%89-modern-shrub-english-rose/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a8%25e3%2583%25aa%25e3%2582%25b6%25e3%2583%2599%25e3%2582%25b9%25ef%25bc%2588elizabeth%25ef%25bc%2589-modern-shrub-english-roseThu, 04 Jun 2026 03:20:20 +0000https://ggrosarian.com/?p=7243

明るいピンクをベースに花芯にはほんのりとアプリコット気味となる花色。 2022年に崩御された英国のエリザベス2世に捧げられました。]]>

Photo/Rudolf [CC BY SA-4.0 via Rose-Biblio]

エリザベス(Elizabeth)- modern shrub/English Rose

どんなバラ?

7cmから9㎝径、40弁を超える、小さな花弁が密集する、よく整ったカップ型・ロゼッタ咲きとなります。
明るいピンクをベースに花芯にはほんのりとアプリコット気味となる花色。花は熟成がすすむと淡いピンクあるいはほとんど白へと変わってゆきます。
ティーローズのような品のいい香り(中香)
丸みを帯びた深い色合いの半照り葉。直立性の強いトゲ、120cmから150cm高さのシュラブとなります。横張り性の強い枝ぶり、こんもりとまとまりのある樹形となり、庭植えでもほかの草木とのマッチングにも優れています。

育種者、育種年および品種名の由来など

2022年にデヴィッド・オースチン社から育種・公表されました。交配親の詳細は公表されていません。

2022年に崩御された英国のエリザベス2世に捧げられました。
花色、花形の品格ただよう佇まい、ボリューム感がありながら、うるささを感じないまとまりのある樹形、さらに頻繁な返り咲きする性癖がありながら、耐病性にも優れているなど、女王に捧げられるにふさわしい品種だと思います。
近年、観察したモダンローズのなかでも出色の出来栄えか。

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イスパハン(Ispahan)- damaskhttps://ggrosarian.com/2026/06/03/%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%83%91%e3%83%8f%e3%83%b3%ef%bc%88ispahan%ef%bc%89-damask/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a4%25e3%2582%25b9%25e3%2583%2591%25e3%2583%258f%25e3%2583%25b3%25ef%25bc%2588ispahan%25ef%25bc%2589-damaskWed, 03 Jun 2026 07:35:20 +0000https://ggrosarian.com/?p=7199

9cmから11cm径、60弁ほどの花弁が密集する丸弁咲きの花。 鮮やかなミディアム・ピンクの花、一季咲きとしては花期の長いことで知られています。鮮烈に香ります。]]>

イスパハン(Ispahan)- damask

どんなバラ?

枝のあちこちから花芽が伸びて、9cmから11cm径、60弁ほどの花弁が密集する丸弁咲きの花となります。
鮮やかなミディアム・ピンクの花は、時を経るとくずれて色を失いますが、
「オールド・ガーデン・ローズのなかでは、最初に開花して、最後まで咲いている…」とグラハム・トーマスが解説しているなど(”Graham Stuart Thomas Rose Book”)、一季咲きとしては、非常に花期の長いことで知られています。
鮮烈に香ります。
楕円形のとがり気味の、深い色合いのつや消し葉、柔らかな枝ぶり、120cmから180cmほどのシュラブとなります。

育種者、育種年の由来など

1827年に刊行された『スイーツ氏による英国園芸、第3版(Sweet’s Hortus Britannicus, 3rd edition)』に記載があることから、同年にはヨーロッパで知られていたことがわかりますが、育種者はわかっていません。

ヘリテージ・ローズ財団の機関誌『ロサ・ムンディ(Rosa Mundi)』の2010年版においてアリソン・ヘイワードは『ノラとナンシー・リンゼイのバラ』という記事を寄稿しています。20世紀の前半、園芸界を華やかに彩ったガーデン・デザイナー、ノラ・リンゼイの当時の様子を垣間見ることができます。

バラの中でも最も愛らしく、人を虜にするほど魅惑的で、甘美な香りを湛えているのは、モスローズ、『イスパハンの蕾のバラ』です。あの毛羽立った蕾は、心地よく満ち足りた様子で、レースのような紙で包まれた、エンボス加工されたサテンのモスローズとともに、幼い頃のバレンタインデーを鮮やかに思い出させてくれます…

Allyson Hayward “The Roses
of Norah and Nancy Lindsay”, 2010

なお、ノラはイスパハンを間違ってモスローズのひとつと考えていたようです。

品種名の由来など

イスパハンはペルシャの古都市エスファハーンのフランス名です。現在のイランを中心に支配したイスラム王朝であるサファヴィー朝(1501-1736年)の首都でした。
当地で自生していた株が、1832年にヨーロッパに持ち込まれたと考えられています。それゆえ育成者も育成年も不明です。
ポンポン・デ・プラーンセ(Pompon des Princes;”王子のポンポン咲き”)と呼ばれることもあります。
ニュージーランドのバラ研究家のナンシー・スティーン(Nancy Steen)もこの品種をことのほか愛したようです。著作の中で、


このダマスク・ローズが満開になったとき、文字通り数千にもおよぶ完璧な花が、あたかも噴水かピンクに色づいたシャワーであるかのように、長くアーチングする枝から垂れ下がってくる…

Nancy Steen “The Charm of Old Roses”, 1987

と賛嘆をこめて語っています。

Macaroon "Ispahan"
Photo/Charlotte Marillet [CC BY SA-2.0 via Wikimedia Commons]

パリの著名なパテシエ、ピエール・エルメがローズ・カラーのマカロンにライチとラズベリーを組み合わせたマカロン”イスパハン”はこの品種をイメージしたものです。このケーキを楽しみながら、バラに想いを馳せるのも優雅かと思います。

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フランクフォール・アガテ(Francfort Agathé)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/05/08/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%af%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%82%a2%e3%82%ac%e3%83%86%ef%bc%88francfort-agathe%ef%bc%89-gallica/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%2595%25e3%2583%25a9%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25af%25e3%2583%2595%25e3%2582%25a9%25e3%2583%25bc%25e3%2583%25ab%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25a2%25e3%2582%25ac%25e3%2583%2586%25ef%25bc%2588francfort-agathe%25ef%25bc%2589-gallicaFri, 08 May 2026 01:26:10 +0000https://ggrosarian.com/?p=7049

オープン・カップ型または平咲きとなります。乱れがちな花弁。 ミディアム・ピンクまたは淡いピンクとなる花色。香りはわずか。]]>

Photo/Rudolf [CC BY SA-4.0 via Rose-Biblio]

フランクフォール・アガテ(Francfort Agathé)- gallica

どんなバラ?

7cmから9㎝径、25弁ほどのオープン・カップ型または平咲きとなります。乱れがちな花弁。
ミディアム・ピンクとなることが多いようですが、淡いピンクとなることもあるようです。
香りはわずか。
卵形によく整った、明るい色調のつや消し葉。トゲはまばら、120cmからときに200cm高さを超えるシュラブになります。

育種者、育種年および別名など

『カタログ・デ・プル・ベル・プランテ(Catalogue des plus belles Plantes;"もっとも美しい植物カタログ" )』

1790年に発行されたジャン・クレプス(Jean Kreps)によるカタログ『カタログ・デ・プル・ベル・プランテ(Catalogue des plus belles Plantes;”もっとも美しい植物カタログ” )』に’Rosa Agathe le Vrai’という名称でリストアップされています。これが現在確認できる文献上の初見です。

親品種は原種交雑種の’Rosa x francofurtana’で、自然交配などによって色抜けして明るいピンクの花色になったのだろうと推察されています。
そのことから、この品種も’Rosa x francofurtana Agathe’と呼ばれることもあります。

品種名の由来

なぜ、フランクフォール(”フランクフルトから来た”)と呼ばれるのか

なぜ、フランクフォール(”フランクフルトから来た”)と呼ばれるのかには、少しややこしい説明を要します。

この名称は、この品種がロサ x フランコフルターナ(R. x francofurtana)に由来する(同系列)であろうという研究家の判断からきています。
親品種と目されるロサ x フランコフルターナは、1583年にカロルス・クルシウス(Carolus Clusius:1526-1609)が公刊した園芸書、『Rariorum stirpium per Pannonias observatorum Historiae;”パノニア全域で観察された希少品種の歴史”』に”Rosa sine spinis(トゲなしバラ)”という名称で記述され、また、クルシウスがフランクフルトのとある庭園で見たとして改めてロサ・フランコフルターナという名称で紹介したことに由来しています。

なぜ、Agatha/Agathと呼ばれるのか

ドイツの熱心なバラ愛好家であったアウグスト・イェーガー(August Jäger:1876 – 1962)は生涯にわたってバラの観察を続けました。
彼は18,000種に及ぶ膨大な量のメモを作成していましたが、メモをもとに1936年に『Rosenlexikon(”バラ百科”)』と題した小書を発行しました。しかし、本格的な書籍になったのは1960年でした。
メモのなかでイェーガーは、ピンクのガリカに関しサブ・クラスとして”Agatha”という標記を使用しました。このことによりAgathaという標記が使用されると美しいピンクのガリカが想像されます。それが18、19世紀にかけて市場に登場したピンクのガリカにAgatha/Agatheという品種名やサブ・クラス名が利用された理由です。

Agatha/Agatheは元来シチリアの聖人の名なのですが、 がなぜそれをサブ・クラス名にしたのかはよくわかっていません。

聖アガタ(Agatha、Agathe)


Painting/Francisco de Zurbarán [Public Domain via Wikimedia Commons]
Painting/Francisco de Zurbarán [Public Domain via Wikimedia Commons]

3世紀ローマ帝国支配下のシチリア、カターニアの富裕な貴族の家に生まれたアガタはキリスト教を信奉する美しい娘でした。
ローマ人の総督は15歳のアガタの美貌と相続する財産に目がくらみ、我が物にしようと言い寄りました。しかし、アガタは異教徒との婚姻を嫌い、かたくなにこれを拒絶しました。
逆上した総督は、違法とされていたキリスト教を信奉することを理由にアガタを投獄し拷問し、ついには乳房を切り落としてしまいました。しかし、それでも棄教しなかったアガタはとうとう火刑に処され殉教しました。

アガタはカターニアの守護聖人とあがめられるようになり、今日でも毎年2月はじめ、聖アガタ祭が催されています。町衆が巨大な山車を担いで練り歩く盛大な祭典です。
聖アガタが火刑に処せられた際、なぜか赤いショールだけは焼けずにそのまま残り、聖アガタ礼拝堂に聖遺物として大切に保管されているとのことです。赤いショールをまとい乳房をのせた皿をもっている構図はカターニアのアガタを描いたものとすぐにわかります。

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アガタ・インカルナータ(Agatha Incarnata)- gallicahttps://ggrosarian.com/2026/05/07/%e3%82%a2%e3%82%ac%e3%82%bf%e3%83%bb%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%ab%e3%83%ab%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%82%bf%ef%bc%88agatha-incarnata%ef%bc%89-gallica/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2582%25a2%25e3%2582%25ac%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25bb%25e3%2582%25a4%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25ab%25e3%2583%25ab%25e3%2583%258a%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25bf%25ef%25bc%2588agatha-incarnata%25ef%25bc%2589-gallicaThu, 07 May 2026 03:42:48 +0000https://ggrosarian.com/?p=7027

ダブル咲きまたはオープン・カップ型となる花形。花色は淡いピンクからライト・ピンク、ヴィヴィットな色合いになることも。 強い香り。]]>

Photo/AgathaIncarnata [CC BY SA-4.0 via Rose-Biblio]

アガタ・インカルナータ(Agatha Incarnata)- gallica

どんなバラ?

7cmから9cm径、17から25弁ほどのダブル咲きまたはオープン・カップ型となる花形。
花色は淡いピンクからライト・ピンク、ヴィヴィットな色合いになるなど変化が大きいです。花芯は色濃く染まる、うっとりするほどに美しい花色です。
強い香り。
丸みを帯びたつや消し葉。鋭くフックしたトゲ、120cmから150cm高さほどのこんもりと茂るシュラブとなります。

育種者、育種年および品種名の由来など

1811年、クロード-トマ・グラパン(Claude-Thomas Guerrapain)により刊行された『婦人のためのバラ年誌(Almanach des Roses, dédié aux dames)』に’Agathe carnée(肌色アガタ)’という品種名で記載されているのが文献上の初見と言われています。オランダからフランスへ導入されたとみなされていますが、1811年からどれくらい遡れるかは不明のままです。

ガリカにクラス分けされるのが通常ですが、ピンクの花色と強い香り故か、グラハム・トーマスなど、ダマスクにクラス分けする研究者もあります。

アガサ・カルネ(Agatha carnée)、アガサ・マリー=ルイーズ(Agatha Marie-Louise)デュセス・ダングレーム(Duchess of Anguleme)などと呼ばれることもあるようです。
ただ、ダマスクにクラス分けされているマリー・ルイーズとこのアガタ・インカルナータは花色などに大きな違いがあり、別品種だというのが一般的な理解ですし、デュセス・ダングレームと同じであるかどうかも議論があり結論めいた見解は出されていません。ここでは、マリー・ルイーズはダマスクの別品種、デュセス・ダングレームも淡いピンクのガリカであり、似通っていますが違う品種だとしておきます。

Friedrich Johann Justin Bertuch ”子供のための絵本(Bilderbuch für Kinder)” IV、1802、Pierre-Joseph Redouté “Agatha Incarnata”, 1824はこの品種の美しさをよく伝えていると思います。

Friedrich Johann Justin Bertuch ”子供のための絵本(Bilderbuch für Kinder)" IV、1802
Friedrich Johann Justin Bertuch ”子供のための絵本(Bilderbuch für Kinder)” IV、1802
Pierre-Joseph Redouté "Agatha Incarnata"、1824
Pierre-Joseph Redouté “Agatha Incarnata”、1824


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ロサ x フランコフルターナ(Rosa x francofurtana)- species crosshttps://ggrosarian.com/2026/05/07/%e3%83%ad%e3%82%b5-x-%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%95%e3%83%ab%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%8a%ef%bc%88rosa-x-francofurtana%ef%bc%89-species-cross/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=%25e3%2583%25ad%25e3%2582%25b5-x-%25e3%2583%2595%25e3%2583%25a9%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b3%25e3%2583%2595%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25bc%25e3%2583%258a%25ef%25bc%2588rosa-x-francofurtana%25ef%25bc%2589-species-crossThu, 07 May 2026 03:42:01 +0000https://ggrosarian.com/?p=5516

一般的には赤花とされていますが、実際には深いピンクとなる花色。25弁ほどのオープン・カップ型。 乱れがちな花弁。香りはわずか。]]>

Photo/Rudolf [CC BY SA-4.0 via Rose-Biblio]

ロサ x フランコフルターナ(Rosa x francofurtana)- species cross

どんなバラ?

細く長い萼弁に隠れるような蕾、開花すると、一般的には赤花とされていますが、実際には深いピンクとなる花色。7cmから9㎝径、25弁ほどのオープン・カップ型または丸弁咲きとなります。一度くしゃくしゃにしてから改めて開いたような乱れがちな花弁、野趣を感じさせます。香りはわずか。
明るい色調のつや消し葉が美しい、トゲはまばら、200cm高さを超えることが多い大型のシュラブになります。

育種者、育種年の由来など

ガリカなどの原種がベースとなって、自然交配により生じた原種交配種とみなされています。そのため、古い由来のものだということは明白ですが、いつから存在しているのかはわかりません。

英国チャールズ1世治下で活躍し、王室主席植物学者という名誉称号を獲得したジョン・パーキンソン(John Parkinson:1567 – 1650)が1629年に公刊した『Paradisi in Sole Paradisus Terrestris;”陽のあたる楽園、地上の楽園』のなかでロサ・フランカフルテンシス/ザ・フランコフォード・ローズ(Rosa Francafurtensis/The Franckford Rose)としての記述が確認できる文献上の初見です。

このバラの若い枝は、淡い紫色の樹皮に覆われ、毛のような小さなトゲが多数生えています。
成熟した枝にはトゲはほとんどありません。花自体には、他のどのバラよりも大きなツボミがあり、赤いバラのように(ガリカのこと?)厚く二重になっていますが、ツボミが強く膨らむため、満開になる前に折れてしまうものも多くあります。
花は淡い赤色、つまり赤とダマスク(ライト・ピンク色)の中間のような色をしており、中央には短い黄色の糸状の突起が密集した非常に厚く幅広で硬いツボミ(シベのこと?)があります。花のツボミは長く先端が伸び、これを「バラのひげ」と呼びます。他のバラではこのひげは束になっているものもありますが、このバラには全くありません。その香りは赤いバラ(ガリカのこと?)に最も近い。

Paradisi in Sole Paradisus Terrestris, 1629

ロサ x フランコフルターナにはガリカやダマスクなどとは異なる葉、茎などの特異性があり、多くの研究家たちがそれぞれ違った見解を述べています。ここでは、オールドローズについての重鎮、グラハム・S・トーマスとフランソワ・ジョワイヨ教授のふたりに登場願いましょう。まずはトーマス氏から、

アガタ・ローズ(R. francofurtana )は、おそらくロサ・キナモメア( R. cinnamomea ;シナモン・ローズ- 北欧、シベリア地方産の原種)と ガリカ(R. gallica) の交配種と思われる興味深いハイブリッドだ。
皇后ジョゼフィーヌにちなんで名付けられたバラは、いずれもこの品種の後に作出されたもので、ハイブリッド・パーペチュアル、チャイナ、ブルボンといった品種だ。
(この品種には)ほとんどトゲがありません。’エンプレス・ジョゼフィーヌ’は香りがやや弱いですが、’アガタ’は他の品種に劣らず芳醇で力強い香りを放つ。

“Graham Stuart Thomas Rose Book”, 1994

ROSA x FRANCOFURTANA(Münchhausen 1774年、Thoryではない)。
別名:Rosa campanulata、Rosa francofurtensis、Rosa germanica、Rosa turbinata、Rose de Francfort、Rosier turbiné、Tapetenrose(ドイツ)、Valamo(フィンランド)

樹形:最低1.20m~1.50m。直立し、かなり丈夫な枝には、少数の大きな棘が不規則に生えている。木部は茶褐色。葉:淡い色。3枚、5枚、多くは7枚の楕円形で葉脈がはっきりと見える小葉。大きな托葉を持つ。花:まれに単生、多くは2~6輪、最も多いのは3輪の房咲き。中型、一重咲き、平たい形。花弁は8~10枚で2段に並び、中央の花弁は小さく、時に形が崩れる。花色:チリアンピンク、中央の小さな花弁に白い筋が入る。香り:ほのかな香り。果実:ターニップ状(円錐形)で、オレンジレッド色、萼片が残る。ロサ・ガリカの果実によく似ている。

…1774年、オットー・フォン・ミュンヒハウゼン(1716-1774)は、このバラに現在の学名であるRosa x francofurtanaを命名した。…一部の研究者は、「アガサ」や「インペラトリス・ジョゼフィーヌ」といった「アガテ(アガタ)」と呼ばれるバラはRosa x francofurtanaに由来すると考えているが、一方で、センティフォリアやダマスクローズの影響を指摘する研究者もいる。

Francois Joyaux ”La Rose de France”,1998

実はフランクフルターナ、フランクフォルトと呼ばれる品種の区分には極度の混乱があり、現在でも整理できない状況にあります。
ここでご紹介した、ロサ x フランコフルターナによく似た品種、ロサ x フランコフルターナ・アガタ(Rosa x francofurtana agatha)という品種があります。おそらく’agatha’は本来はここでご紹介したフランコフルターナから生じた別の品種だったのだろうと思われますが、現在では混在してしまい、実際にはどちらに分けるべきなのかはわからなくなってしまいました。

品種名の由来など

ロサ・クロス・フランコフルターナは、1583年にカロルス・クルシウス(Carolus Clusius:1526-1609)が公刊した園芸書、”Rariorum stirpium per Pannonias observatorum Historiae”に”Rosa sine spinis(トゲなしバラ)”という名称で記述され、また、クルシウスがフランクフルトのとある庭園で見たとして改めてロサ・フランコフルターナという名称で紹介したことに由来しています。

ロサ・フランクフルターナは当初は原種のひとつとされていましたが、リンネなどにより”自然交配種”であろうと判定され、”x(クロス)”が付され、ロサ・クロス・フランクフルターナと呼ばれることになりました。
要は、”フランクフルトのアガタ”とは、フランクフルト・ローズと同系列の”アガタ”だということです。
ロサ・クロス・フランコフルターナ・アガタ(R. x francofurtana Agatha)と表記すると由来や性質をすぐに思い起こせるので便利かもしれません。

バラの画家・ピエール・ジョゼフ・ルドォウテ(Pierre Joseph Redoute)は、’ROSA TURBINATA’(フランコフルターナの別名) というタイトルで美しい植物画を残しています。

Pierre Joseph Redoute 'ROSA TURBINATA'
Pierre Joseph Redoute ‘ROSA TURBINATA’
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