Photo/Rudolf (CC BY SA-3.0 via RoseBiblio)
オール(Ohl)- gallica
どんなバラ?
3cmから7cm径、小輪ながら40弁を超えるカップ型、ロゼッタ咲きとなります。
花色は、外弁は淡く色抜けすることが多いですが、藤色(モーヴ)、パープル、クリムゾン、ときにはディープ・ピンクなど変化が大きいことで知られています。
香りは中程度。
大きめのつや消し葉、剛毛のようなトゲが密生する枝ぶり、120㎝高さほどの小さめのシュラブとなります。
育種者、育種年など
1830年にヴィベールにより育種・公開されました。交配親は不明で、一般的にはガリカにクラス分けされていますが、鮮やかな赤が出ることがあることから、とくに初期の記述ではチャイナローズの交配種だとされていることもありました。
命名の由来など
Ohlはアルザス地方、モメンハイム(Mommenheim)にみられる姓名のようですが、どんな人物に由来したのかはわかっていません。
敬愛するバラ研究家ディーン・S・レイノルズ・ホールは著作『バラについて~育て方と展示方法(A Book About Roses: How To Grow And Show Them)』の1906年版でつぎのように解説しています。
…ガリカローズの中には、花と葉の両方において、見事な色彩と豊かな生育を誇る品種があります。例えば、ブール・ド・ナントゥユ(Boula de Nanteuil)、ダゲッソー(d’Aguesseau)、オール、シェイクスピア(Shakspere)などです。しかし、これらのバラは展示会への輸送中に「目」が生じる傾向があり、これは、出品者が箱を開ける際に、まるでフランス人料理人がスープを配り始めた時にスープ皿の中央から奥様を見つめる義眼のように、不快なものでした。
…
かつては(そして私はそれを楽しく思い出します。なぜなら私たちは起こりうることを心配するのではなく、今あるものに心を躍らせていたからです)、ブール・ド・ナントゥユ、ダゲッソー、オール、シェイクスピアなどのおなじみのダークローズは、ショーに到着すると痛々しいほどに目覚めており、私たちのコレクションはアルゴスのような「目」(註:アルゴスはギリシャ神話に登場する百目をもつ巨人)を持っていました。


