ベル・アムール(Belle Amour)- alba
どんなバラ?
3cmから7cm径、椿の花に似たセミ・ダブル、丸弁咲きの花形。
花色は明るいピンク。熟成すると淡いピンクへ退色したり、ストライプなどが生じることがあります。
軽くミルラ系の香り。
とがり気味の、つや消し葉。細めいけれど固めの枝ぶり、120cmから180cm高さの立ち性のシュラブとなります。
育種者、育種年など
1950年、ロズデ・レシュ(Rose de Rescht)の再発見でも知られる 英国のナンシー・リンゼー(Nacy Lindsay)がフランス、ノルマンディー地方、エルボーフの修道院で発見したとされています。
グラハム・S・トーマスは実株をノーフォークのコテッジで見たと著作の中で語っています。そして、サーモン気味のピンクという花色は、オールド・ローズの中ではきわめて稀であるので、その由来について深い洞察を行っています。
ミルラ香という、オールド・ローズとしては珍しい香りとこのサーモン・ピンクの花色という性質を合わせ持つ品種は、オールド・ローズの中では例外的なもので、それに該当するのはわずか、ロサ・アルヴェンシス・スプレンデンスがあるだけだという指摘です。(”Graham Stuart Thomas Rose Book”, 1994)
スプレンデスは原種ではなく園芸種ですが、原種の性質を色濃く継いでいる、いわゆる”原種交配種”です。原種、ロサ・アルベンシス自体は、白花を咲かせる、数メートルまで枝を伸ばすヨーロッパ原産のランブラーです。
ベル・アムールの樹形には、いかにも枝を伸ばしてゆきそうな雰囲気がありますので、グラハム・トーマスの解説には説得力があるように思います。
実際にも、この品種は中輪ですが、どちらかと言えば小さめの丸弁咲きの花。立ち性で枝が上へ上へと伸びる性質から、どこか不安定な感じの樹形となり、それゆえに忘れがたい印象を受ける品種です。


