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バラ、特にオールドローズ、ランブラーが好きです。
品種名の由来や込められた思い、あるいは背景となった物語、
また、育種者が生きた時代などへの想像をふくらませる作業などを続けています。
バラと宿根草や、葉色が美しいリーフプランツや灌木などを配置したコテージガーデンの作庭も夢見ています。

バラと宿根草の美しい庭つくり②~チューリップの咲き順と花色の組み合わせに配慮する

チューリップガーデン

バラと宿根草の美しい庭つくり②~チューリップの咲き順と花色の組み合わせに配慮する

冬の寒さが緩みはじめると、チューリップの新芽は地表から頭を出し始めます。吹く風が温かくなるにつれ、幅広で厚みのある葉は緑に青みを加えながらさらに大きく伸び、やがて芯から花茎が立ち上がってきます。
チューリップは春告げ草。赤、白、黄の鮮やかな花色には濃淡が生じたり、班模様が出たりと変化が加わり、花形もシングル、ダブル、フリンジ、パロットと変化に富んでいます。

いちどきに開花するチューリップは春の風物詩だと思います。まとめ植えしたり、あちらこちらに散らしたり、また、開花期間が短いという欠点をカバーするために、早生(温暖地域では4月上旬咲き)、中生(4月中旬咲き)、晩生(4月下旬咲き)など開花期間のずれを計算して、長く楽しむ工夫を考えたりしています。

また逆に、同じ時期に同じ草丈のチューリップがいっせいに開花する華やかさを楽しみたいと思うことも多いと思います。そんなときには、一品種をまとめ植えしたり、ファンアイクなど兄弟・色違い品種をまとめ植えして、同じ時期にほぼ同じ草丈の花色に変化のあるいっせい開花の様子を楽しむことが可能です。

ここでは、少しでも長くチューリップの開花を楽しむために開花期間をチェックすること、逆に開花の華やかさを優先して、いっせいに開花させる工夫をする、そして、”植えっぱなし”でも翌年春の開花が期待できる品種についてまとめたいと思います。

チューリップ全般についてのもう少し詳しくまとめています。よろしかったら、『チューリップ(Tulipa:ユリ科チューリップ属)』もあわせてご参照ください。

開花期間を少しでも長くする品種選び

開花時期系統代表的な品種
4月初旬~(超早生/早生)原種系(M) 一重早咲き(SE) 八重早咲き(DE) ダーウインハイブリッド(DH)クリスマスドリーム(SE:ピンク)
ヨコハマ(SE:イエロー)
ピーチブロッサム(DE:ピンク班模様)
4月中旬~(中生)トライアンフ(T)  フレーミング・フラッグ(T:白+紫)
マンゴチャーム(T:アプリコット)
ストロング・ゴールド(T:イエロー)
タイムレス(T:レッド+ホワイト)
プリティプリンセス(T:オレンジ+ピンク)
プリンセスイレーヌ(T:オレンジ濃淡)
4月下旬~(晩生)ユリ咲き(L) 一重遅咲き(SL) フリンジ(FR) ビリディフローラ(V) 八重遅咲き(DL)バレリーナ(L:オレンジ)
サンネ(SL:淡いピンク)
ファンシーフリル(FR:ピンク)
スプリンググリーン(V:白+緑)
アンジェリク(DL:ピンク)
マウントタコマ(DL:ホワイト)

クリスマスドリーム
’クリスマスドリーム’
‘Christmas Dream’
分類:Single Early(SE)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
’ヨコハマ’
‘Yokohama’
分類:Single Early(SE)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
‘ピーチブロッサム’
‘Peach Blossom’
分類:Double Early(DE)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:25-30cm x 10cm
1890年公表のクラシック
フレーミングフラッグ
‘フレーミングフラッグ’
‘Flaming Flag’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
2022 iBulb BOY
‘マンゴチャーム’
‘Mango Charm’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
2015 iBulb BOY
‘ストロングゴールド’
‘Strong Gold’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
RHS AGM, 2008 iBulb BOY
タイムレス
‘タイムレス’
‘Timeless’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
2023 iBulb BOY
プリティプリンセス
‘プリティプリンセス’
‘Pretty Princess’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:45-55cm x 10cm
2023 iBulb BOY
ピンクイレーヌ
‘プリンセスイレーヌ’
‘Princess Irene’
分類:Triumph(T)
花期:中生(4月中旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
RHS AGM
‘バレリーナ’
‘Ballerina’
分類:Lily-Flowered(L)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-60cm x 10cm
RHS AGM
‘サンネ’
‘Sanne’
分類:Lily-Flowered(SL)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
2016 iBulb BOY
ファンシーフリル
‘ファンシーフリル’
‘Fancy Frills’
分類:Fringed(F)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:40-50cm x 10cm
RHS AGM, 2006 iBulb BOY
‘スプリンググリーン’
‘Spring Green’
分類:Viridiflora(V)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
RHS AGM
‘アンジェリク’
‘Angelique’
分類:Double Late(DL)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-60cm x 10cm
RHS AGM
‘マウントタコマ’
‘Mount Tacoma’
分類:Double Late(DL)
花期:晩生(4月下旬~)
草丈x株幅:30-60cm x 10cm
RHS AGM

ファミリー品種(同じ交配親から育種された色違い)によって同じ草丈、同時開花、花色変化を

チューリップは、毎年びっくりするほど数多くの新品種が公表されていますが、人気が高いすぐれた品種が公表されると、いくぶんかニュアンスが異なる花色に変化した姉妹品種がつぎつぎに登場することがあります。
こうした姉妹品種は”〇〇ファミリー”、あるいは”〇〇シリーズ”などと呼ばれて流通しています。ファミリー品種が便利な点は、違いのある花色のチューリップが、同じ時期にほぼ同じ草丈に競い合うかのように咲きそろうことにあります。ここでは二つのシリーズをご紹介します。株間を狭めてまとめ植えすると、開花期間は長くはないですが、色違いチューリップのいっせい開花を楽しむことができます。

ファンアイク・ファミリー

‘ファンアイク’
‘Van Eijk’
分類:Darwin Hybrid(DH)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40cm x 10cm
ミスティックファンアイク
‘ミスティックファンアイク’
‘Mystic van Eijk’
分類:Darwin Hybrid(DH)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40cm x 10cm
2024 iBulb BOY
‘サーモンファンアイク’
‘Salmon van Eijk’
分類:Darwin Hybrid(DH)
花期:早生(4月上旬~)
草丈x株幅:40cm x 10cm

ファンアイク・ファミリーには、以上に加え、レッドファンアイク(濃密なレッド)、オレンジファンアイク(オレンジの濃淡)、レディファンアイク(ストロングピンクの濃淡)などの姉妹品種が数多くあります。

エンペラー・ファミリー

‘マダムレフェバー/レッドエンペラー’
‘Mme. Lefeber/Red Emperer’
分類:Fosteriana(F)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
‘ホワイトバレー’
‘White VAlley’
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
‘ディズニーランド・パリ’
‘Diseneyland Paris’
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm

以上に加え、ラブバレー(濃密なレッド)、スイートバレー(クリーム+グリーン)などの姉妹品種もあります。

アイス・チューリップを試す

アイス・チューリップとは、球根を長期間冷蔵保存して冬を疑似体験させ、極早咲きが期待される球根のことです。品種としては特別のものではありませんが、SE、DEなど早生品種を用いるのがほとんどです。一般向けには11月ころ植え込み、冷涼な環境下で管理し、2月から3月初旬などの開花を期待することになります。
冷涼な気候下では開花期間が長引くことが多く、4月中旬など7日から10日ほどしかない開花期間が時に倍近くまで伸びたりします。
ご自身での管理も可能ですが、チューリップ農場などで冷蔵処理済みの球根を入手されることをおすすめします。

”植えっぱなし”でも翌年春の開花が期待できる品種

植えっぱなしでチューリップの翌年開花はあまり期待できないというのが本音です。原種系の一部で数年、春の開花が期待できる品種がありますが、草丈が15cmほどのものが多く、チューリップの魅力のひとつである花茎が立ち上がって大きな花が咲くという品種はごく限られると思います。
千葉県北西部の気候下で、翌年もしくは子球が育って草丈30cmほどになり、翌々年に開花した品種を3種ご紹介します。

クルシアナステラータ
T. Clusiana var. Stellata
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm
クルシアナ ‘ペパーミントスティック’
Culsiana ‘Peppermint Stick’
分類:Miscellaneous(M)/ Botanical(B)
花期:中生(4月上旬~)
草丈x株幅:25-35cm x 10cm
RHS AGM
‘ホワイトバレー’
‘White VAlley’
分類:Fosteriana(F)/Double Early(DE)
花期:超早生(3月下旬~)
草丈x株幅:30-40cm x 10cm

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