ジェニー・デュバル(Jenny Duval)- gallica
どんなバラ?
7cmから9cm径、丸弁、高芯咲きとなることが多い花形です。ガリカの性質が強いですが、花形からチャイナローズとの交配から生まれたのではないかと解説する研究家もいます。
花色は、深みのあるピンクまたバイオレットなど、環境や気候により花色の濃淡が大きく出ることが多いことでも知られています。強い香り。
つや消し葉、細めで固い枝ぶりですが典型的なガリカの樹形とは違う印象を受けます。150cmから180cm高さ、ガリカとしては比較的大型のシュラブとなります。
育種者、育種年など
フランスのイッポリート・デュバル(Hippolyte Duval)が育種・公表しました。年代は不明な点があるようですが、1846年もしくはそれ以前とされています。デュバル一家はあまり著名ではありませんが、少なくともイッポリートの祖父シャルル(Charles Duval)の代からパリ近郊(北部)のリゾート地モンモランシー(Montmorency)で農場を運営していたようです。
ジェニーはデュバル家の一員(母、姉妹、娘)だと思われます。
由来がつまびらかではないこと、また、’プレジダン・ド・セズ(Président de Sèze)’との類似から、同一品種か否かについて、
同一品種だ!(グラハム・S・トーマス等)
異なる品種だ!(S・ヴェリエール等)
という両極端の説があります。ここでは、最新の研究の成果を取り入れているS・ヴェリエールの説に従い、プレジダン・ド・セズとは別品種として取り扱うこととしました。
『悪の華』など、耽美的な詩を残し象徴詩に大きな影響を与えたシャルル・ボードレール(Charles Baudelaire:1821-1867)の恋人で、19世紀中頃のパリ中の青年たちを魅了し、「黒いヴィーナス(Vénus Noire)」と呼ばれたジャンヌ・デュバル(Jeanne Duval:1820-1862)にちなんだ命名だという解説も見受けますが、無理があるように思います。




